6月24日付で富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(富士フイルムBIジャパン)の社長に就任した旗生泰一氏は7月13日の記者会見で、中小企業向けのITソリューションをパッケージ化した「Bridge DX Library」のラインアップを20種類から103種類に拡大すると発表した。今後は販売パートナーの営業力の強化を後押しし、Bridge DX Libraryを軸に売り上げの拡大を目指す。
旗生社長は、Bridge DX Libraryで、建設と製造、医療機関、福祉サービスの四つの業種向けソリューションを追加するほか、インボイス制度改正への対応と請求業務の効率化といった業務課題解決ソリューションも加えると説明した。
旗生泰一 社長
その上で「代販によるビジネスは、複合機などの単体のビジネスにとどまっているのが正直なところ」との認識を示し、「これまでビジネスの基盤としていた複合機などのデバイスを起点に、顧客の業務改善や経営課題の解決を図るソリューションの提案につなげて成長を目指す」と述べ、パートナーへの支援を拡充する方針を示した。
具体的には、ソリューションの機能に関する教育パッケージの提供や担当者による営業同行に加え、顧客のニーズの引き出し方や価値の訴求方法、提案書の書き方などを指南するパッケージも用意していきたいと説明した。新たな販売パートナーの獲得にも積極的に取り組む。
このほか、全国をカバーする営業やシステムエンジニア、保守の体制を基盤に、顧客のDX課題の解決に精通した専門組織を立ち上げたと説明。富士フイルムBIジャパンが2021年4月、旧富士ゼロックスの営業部門と各地の販売会社を統合して発足した経緯を引き合いに出し「1社になったことの価値を届けていくため、各地に分散していたノウハウを集め、地域差のないサービスを顧客に提供していきたい」と意気込みを語った。(大畑 直悠)