カーディーラー向けソリューションを提供するシンガポールTechnosoft Automotive（テクノソフトオートモーティブ）は、都内にオフィスを開設し、日本法人であるTechnosoft Japanを通じて国内でのビジネスを本格展開すると発表した。日本マイクロソフトと連携しながら、拡販を進める方針。

　Technosoft Automotiveは、「Microsoft Dynamics 365」をベースにした独自のディーラーマネージメントシステム「Technosoft Automotive Solution」（TAS）の開発・導入を展開している。TASはモジュールとして、マーケティングやセールスのほか、車両オーナーアプリ、車両検査アプリなどが用意されている。今後は車両の詳細情報と「ChatGPT」などの生成AIを、車両オーナーアプリや、車両検査アプリと組み合わせた活用を進める。

　日本市場での戦略では、マイクロソフトの製品力とパートナーリソースを活用するほか、マーケティング活動においてもマイクロソフトとセミナーを共催するなど、共同で拡販を目指す。また、既に海外でも協業実績のあるコンサルティングファームとの協働体制を継続するほか、新たに国内会計パッケージベンダーとも協業することで会計領域をカバーするとした。

　目標は、5年間で1000店舗、10年間で4000店舗の導入。海外を拠点とする日系OEMやディーラーのほか、日本を拠点とする外資系OEMやディーラー、マルチブランド対応の国内ディーラーに対しTASを提案していく。

　人材採用についてはオートモーティブ業界に知見のあるシニア人材の採用に注力する。

　Technosoft Automotiveのフレディ・タンCEOは「日本は米国、中国に次いで3番目に大きな市場であり、非常に重要視している。サービスの質と生産性が高い日本でビジネスし、他の拠点でも生かしていく」と語った。
（大向琴音）