クラウド型Webアプリケーションファイアウォール(WAF)製品などを提供するサイバーセキュリティクラウド(CSC)は、間接販売の強化を図っている。8月2日にパートナープログラムを刷新し、「紹介パートナー制度」を新設した。紹介パートナーは、CSCの商材を顧客に提案し、確度の高い顧客をCSCに紹介する。その後の具体的な営業や納品、サポートはCSCが行う。販路を拡大して全国の企業への導入を目指す。
仲岡敦司 室長
紹介パートナー制度を新設した理由について、事業推進室の仲岡敦司・室長は「サイバー攻撃の増加により、中小企業のセキュリティ強化のニーズが高まっているが、幅広いエリアの中小企業にアプローチしていくには、自社のリソースでは足りない。紹介制度により、例えば地域のWeb制作会社などをパートナーにすることで、提案先を広げていく」と話す。
加えて、営業やサポートをCSCが請け負うことで、知識がないため顧客からのニーズがあってもセキュリティ商材の販売を諦めていた事業者が容易に提案をできる環境を構築する狙いもある。契約が成立すると、紹介パートナーは案件の規模に応じたインセンティブが得られる仕組みだ。仲岡室長は「スムーズに案件が紹介され、(その案件が)決まる仕組みをつくっていきたい」と力を込める。今後は、Webでの情報発信などにより、紹介パートナーを増やしていく予定。
同社は、クラウド型WAF「攻撃遮断くん」とパブリッククラウドのWAFを自動運用するサービス「WafCharm」を主力製品として事業を展開し、2020年ごろからパートナービジネスを本格化。最近は、攻撃遮断くんとWafCharmの双方を取り扱う販売パートナーが増えていることなどを背景に、間接販売による売り上げが増加しているという。その中で、技術トレーニングの提供や勉強会の開催などによりパートナーへのサポートを強化している。
(岩田晃久)