日本オラクルは、ガバメントクラウド移行支援に向け、自治体システムのモダナイズに関わるパートナーを対象とする第2回全国キャラバンを開始した。11月10日までに、東京を含め8都市を回り、ガバメントクラウドや自治体DX支援、「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)のスキル取得などの情報を提供する。2月に実施した第1回より実践的な内容としてアップデートしており、OCIへの理解をさらに深めてもらう狙いだ。
キャラバンは、前回の7都市に富山を追加。10月19日の札幌を皮切りに、大阪(24日)、岡山(25日)、福岡(26日)、仙台(30日)、富山(11月2日)、名古屋(7日)、東京(10日)の順で開催し、約800人の参加を想定する。
前回はOCIがガバメントクラウドの対象サービスとして選定されてから日が浅かったこともあり、OCIについての紹介がメインとなっていたが、今回はリファレンスアーキテクチャーや接続方法などに関するドキュメントをさらに充実させた。一部会場では実際にOCIを活用するパートナーとして、ジーシーシーやRKKCSの担当者も登壇する予定だ。
細野彰則 部長
日本オラクルの細野彰則・クラウド事業統括公共・社会基盤営業統括公共営業本部デジタル・ガバメント推進部部長は、ガバメントクラウドにおけるOCIへの関心が高まっているとし「パートナーにはOCIを検討の土台に上げていただき、(他社サービスと)比較してもらいたい。パフォーマンス、セキュリティはもちろんだが、価格の差が明確に出る」と述べ、キャラバンを通じてOCIのメリットを広く訴えていく考えを示した。
さらに「クラウドの提供だけでなく、移行支援についても、アライアンスやコンサルティングの部門を通じてしっかり取り組む」と話し、2025年度末での移行に向けて人材不足が懸念される中で、パートナーを着実に支援する姿勢を強調した。
両備システムズと協業
日本オラクルは10月25日、両備システムズとガバメントクラウド移行における協業を発表した。両備システムズが提供する市区町村・保険者向け地域健康管理システムの最新バージョン「健康かるてV8」がOCIに対応する。対応時期は24年8月を予定する。両備システムズはOCIに加え、他社のクラウドサービスと連携し、マルチクラウドでの提供を推進する方針だ。
両備システムズは、「Oracle Database」をPaaSとして、高いパフォーマンスを維持しながら安価に利用できることから、移行先の一つとしてOCIを選定した。日本オラクルはアーキテクチャーの選定とコストの最適化を支援する。