コニカミノルタジャパンは11月20日、情報機器事業に関する方針を説明した。「働きやすい環境支援」「デジタル化支援」「環境負荷軽減支援」の三つの注力領域を軸に、中小企業や印刷業をはじめとした顧客の課題に合わせて製品やサービスなどを複合的に提案し、課題解決を目指す。
働きやすい環境支援としては「IT環境の構築」と「働く場の構築」に取り組む。IT環境の構築に関する具体的なサービスとして、IT環境の設計、設定、設置、保守までをワンストップで支援する「IT-Guardians」について紹介。中小企業のIT環境を運用できる担当者がいないとの課題を解決するサービスだと説明した。また、社内の実践ノウハウを生かし、各企業の課題や理想を抽出したオフィスデザインを提案し、働く場の構築にも注力する。
一條啓介 社長
デジタル化支援としては、「属人化の解消」などを挙げた。具体的なサービスとして、熟練者の技術、知識継承をサポートするオンラインマニュアルサービス「COCOMITE」や学校教育向けのデータ活用のためのソリューション「tomoLinks」などについて説明。tomoLinksは、教育データの活用を促すことで、児童の学力向上だけでなく教員の育成支援にも寄与する狙いがある。
環境負荷軽減支援に関しては、印刷機や複合機のカーボン・オフセットに取り組んでいる。製品ライフサイクルで排出されるCO2量を算出し、カーボン・オフセットに必要なCO2量に相当するJ-クレジットを提供することで、CO2排出量を実質ゼロとして印刷機や複合機を利用できるようになる。
一條啓介社長は「三つの領域を軸に、顧客の真のパートナーを目指す。われわれが課題解決を支援することで、顧客のさらなる課題解決に向けた信頼づくりになる。このサイクルを上手く回していきたい」と意気込みを示した。
(大向琴音)