ピー・シー・エー(PCA)は来春にも、中堅・中小企業の社内業務の効率化などを支援する「PCA Hubシリーズ」の新サービスとして、「PCA Hub 経費精算」を提供する。PCAの財務会計シリーズとAPIでダイレクトに連携可能で、経理業務のデジタル化を実現できるのが特徴だ。
ワークフローシステムは、従業員数100人以上の企業で導入されるケースが多いとされるが、PCA Hub 経費精算は、中小企業でも導入しやすいように最小のユーザーID数を20とし、10ユーザー単位で追加できるようにする。機能面では、予算設定機能を実装し、部門や科目別で予算の上限を超えた経費申請をできないようにしたり、部署ごとに予算の残高を確認したりできるようする。
PCAフェスの東京会場で説明するする宇野部長(左)と権藤次長
連携先については、建設業向けなどを含めてPCAの財務会計シリーズの全ラインアップに対応させる。グループ会社のクロノスが提供する申請・承認クラウドサービス「X'sion(クロッシオン)」のワークロードとも連携できるようになる見通しだ。
パートナーに対しては、仙台、名古屋、大阪、東京の4都市で7月17日から開催したビジネスイベント「PCAフェス」で紹介した。8月7日の東京会場では、事業本部事業戦略部の宇野照夫・部長が「PCA Hubシリーズに関するアンケートで、経費精算への要望は常にトップだった」と開発を決めた背景を説明し、「PCAならではの経費精算サービスとして、ぜひ期待してほしい」とアピールした。
PCA Hubシリーズは、2022年3月に証憑電子保管サービス「PCA Hub eDOC」を発売して以降、順次ラインアップを拡充。これまでに給与明細や年末調整、労務管理、請求書などに関するサービスを提供している。
PCAフェスではこのほか、米OpenAI(オープンエーアイ)の「ChatGPT」の活用の状況についても説明した。開発本部イノベーション研究室の権藤知伸・次長は、23年5月から検討を開始し、24年5月に全社に導入した後、約2カ月で開発や文章の作成支援などで800時間分の生産性が向上につながったとした。今後は基幹業務ソフトへの活用も検討するという。
(齋藤秀平)