ピクセルカンパニーズは8月22日、コンテナ型データセンター(DC)ソリューションを発売した。生成AI利用の需要拡大に対応するため、GPUに特化しているのが特徴。今後1年間でDCを運営する企業や大学・研究機関に対して3セットの導入を目標にしており、パートナー経由の販売も視野に入れる。
ソリューションは、長さ20フィートのコンテナ5台と冷却塔などの設備を置ける広さがあれば導入可能。5台のうち4台はGPU搭載コンテナ、1台は管理用コンテナとなる。GPUは、福島県大熊町で2024年12月に完成予定のコンテナ型DCのノウハウをパッケージ化した。GPUについては、販売当初は米NVIDIA(エヌビディア)の「H100」をコンテナ1台につき128基搭載する。今後は同社の次世代GPUも利用できるようにする。
吉田弘明 代表取締役
同日の発表会で、ピクセルカンパニーズの吉田弘明代表取締役は「建物型のDCを建設する場合、通常は4、5年の工期を必要とするが、コンテナ型であれば半年ほどに短縮できる。トレンドになりつつある冷却効率の高い水冷式が導入しやすく、用地の確保もしやすい」と説明し、「大手のDCと同じ土俵で勝負するのではなく、GPUとAIに特化することを目指してソリューションを開発した」と述べた。
販売戦略については、DC事業でパートナーシップを組むエヌビディアと米Super Micro Computer(スーパーマイクロコンピューター)の両日本法人と協力して導入を進める。当面は両社からの紹介で販売する方針だが、売れ行き状況を見ながらほかのパートナーを通じた拡販も検討する。
発表会には、スーパーマイクロコンピューター日本法人の佐野晶・ゼネラルマネージャーFAE&ビジネスデベロップメントと福元健之・シニアセールス・ディレクターも参加し、GPUサーバーの特徴などを解説した。
(齋藤秀平)