ドリーム・アーツは6月26日、記者説明会を開き、ノーコード開発基盤「SmartDB」にAI機能を搭載し、同基盤上で構築した業務アプリケーションやワークフローに組み込めるようにすると発表した。2025年内に先行顧客向けにテスト導入し、26年4月に全顧客に提供を開始する予定だ。
SmartDBはデータベースやワークフロー構築機能などを備えた基盤で、大企業を中心に現場業務のデジタル化に活用されている。新しく搭載するAI機能では、同基盤で構築したアプリに蓄積されたデータを活用し、さまざまな業務やワークフローで入力補助や入力内容の確認、ナレッジの共有などを可能としユーザーを支援する。
現場の“市民開発者”が自らAIを構築する仕組みも実装し、内製化を後押しする。AIに業務を指示するプロンプトの作成を支援する機能を備え、開発したひな型を蓄積し、組織で共有することが可能だ。また、自然言語でプロンプトをつくったり、利用するデータソースを選択したりできるようにする。
セキュリティー面ではプロンプトをリアルタイムで監視し、情報の漏出や不適切な指示を検知・遮断し、市民開発者がAIを活用した業務改善活動を安全に実行する環境を整える。このほか、AI活用の定着を支援するコンサルティングサービスと、プロンプト設計やファインチューニングなどを支援するAI構築サービスも提供する。
山本孝昭 社長
山本孝昭社長は「SmartDBを生かしてAIを実業務に溶け込ませ、実務での活用を後押しするアプローチを取る。顧客からはAI機能への要望は以前から強くあり、(提供開始後は)多くの問い合わせがあるだろう」と期待を示した。
(大畑直悠)