Coltテクノロジーサービスはこのほど記者会見を開き、日本市場における今後の戦略を発表した。水谷安孝・アジア太平洋地域社長は、法人向けネットワークについて「日本の大企業が海外展開する際のパートナーとなる」ことを重視する方針を示した。
今後の注力領域では3点を挙げた。一つは、クラウドサービスやAIを手掛けるハイパースケーラー。ここ数年で加速するネットワーク使用量の増加に対応するため、データセンター間や海底ケーブル陸揚げ局をつなぐネットワークの構築を進める。東京と大阪間をつなぐ既存の南北ルートに加え、第三のルートも開発している。西日本では、大阪と福岡を結ぶ600km超の長距離ネットワーク構築にも取り組む。
二つめはエンタープライズ分野。NTT東日本、NTT西日本と連携し、1月からは両社が提供する「Interconnected WAN」を同社のアクセス回線として活用できる。これにより、従来は都市部に限られていたネットワーク網を全国に拡大し、地方企業の海外への接続をより容易にする体制を整えた。海外企業の誘致支援の強化にもつなげる。
三つめは金融マーケット。「金融事業のネットワークに精通している」(水谷社長)ことを強みに、海外の投資家やブローカーが日本の金融機関へ回線を繋ぐ需要に応える。韓国初の私設取引システム(ATS)「Nextrade」と提携しており、同システムへの接続回線やラックの提供も進めていく構えだ。
水谷安孝 アジア太平洋地域 社長
水谷社長は「すでに欧州全体のネットワーク構築を大企業から任される例もある」と話し、グループとして世界各地に現地の回線事情に詳しい拠点を持つこともアピールした。営業戦略ではSIerとの連携を強化し、日本の大企業の多様なニーズに対応するという。
(南雲亮平)