HDDそのまま棄てないで!

<HDDそのまま棄てないで!>7.データ消去に関する技術的考察

2002/11/18 16:18

週刊BCN 2002年11月18日vol.966掲載

 HDDのデータを消去するには、大きく分類して以下の3パターンの消去法のいずれかを実行する必要がある。

(1)LowLevelFormat(特定パターンによる上書き)
(2)強磁界をかけて磁気的に破壊
(3)物理的な破壊、破砕

 (2)と(3)の方法は、コストがかかる、HDDが2度と使えなくなるなど、さまざまな問題を含んでいるので、一般的に(1)の「LowLevelFormat」が推奨されている。

 では、「LowLevelFormat」とはいったいどういうものなのか、簡単にご説明しよう。「LowLevelFormat」という方法でデータを上書きすると、以前のデータは「00」や「FF」といったデータですっかり塗り潰され、全く読み取れなくなる。

 しかし元データは上書きデータの下に残っているので、データを解析できる可能性はゼロではない。だが実際は、1度でも上書きしてしまうと下地データの信号の強さは約10分の1程度に落ち込んでしまうため、元データの読み取りは非常に難しい。

 さらに、HDDの技術向上のおかげで以前よりデータトラック間隔が狭まったため、下地データを上書きデータの隙間から覗こうとしても、なかなか覗き見ることができなくなった。

 専門のツールを使ってデータを解析したとしても、たった512バイト程度のデータを解析するのに約半日以上費やすことになり、現実的ではない。

 それでもまだ心配だという人は、複数回データを上書きすれば、さらに堅固にデータを隠すことができるようになる。上書き回数を重ねれば重ねるほど、解析作業が困難になるからだ。

 ただし、一般的な利用に関しては、データを2度上書きすることによって、ほぼ完璧にデータを消去することができるとされている。

 では次回は、パソコンの稼働状況によるデータ消去方法についてご説明しよう。(有限会社マイカ 取締役 井上真花)
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