IT Stock Frontline

ネット通販が人気

2004/06/28 16:04

週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載

有望企業のIPO相次ぐ

新興市場の話題沸騰

 新興市場でインターネット関連株の人気化が話題。6月16日に東証マザーズに新規上場したケンコーコム。公募価格33万円に対して2倍以上の80万円で初値を付け、18日には100万円まで上昇する人気に。ネットを利用した健康関連商品の販売を手掛けており、売上高の構成は健康食品34%、化粧品20%、日用雑貨10%など。

 同社は検索エンジンを利用して情報収集するネットユーザーならではの行動に着目。各商品情報を充実させることで検索結果の上位に表示されるように努めている。サイトを訪れる人の3分の2は検索エンジン経由という。上場後の会見で同社の後藤玄利社長は、「中期的にはドラッグストア市場の10%がeコマースに置き換わる。このうち50%のシェアを取りたい」と語った。

 これに続くネット関連のIPO(株式新規公開)では、7月8日にマザーズに上場するネットプライスの前人気も高い。時計、アクセサリーなどブランド品中心に販売。マザーズに上場しているネット広告代理店サイバーエージェントの子会社としても注目される。

 すでに上場している企業では、ビービーネット(大証ヘラクレス)が急騰。6月21日には40万円台と今年2月の安値(8万円台)から4倍以上に。業務用食材のネット販売を手掛けており、2003年8月-04年4月の業績は売上高が前年同期の2.4倍、利益は2.9倍に。業績好調に加え、7月末に1対3.1の株式分割を行なうことを好感。株式分割は、株価水準を10万円台まで下げ個人投資家が売買し易くなる。

 ネット関連の中心銘柄では楽天も人気。中国の宿泊予約サイト最大手シートリップ・ドットコム(米ナスダック上場)に出資すると発表したことを好感。中国での旅行需要は拡大傾向にあるほか、昨年に買収した「旅の窓口」との相乗効果を期待する声が多い。(有賀勝久)
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