年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 ITホールディングス

2009/01/05 20:37

週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載

ホップ

岡本晋 社長


 2009年4月から中期経営計画がスタートする。今年は最初の跳躍という意味で“ホップ”とした。ITホールディングス(ITHD)は08年4月、TISとインテックホールディングスが経営統合して発足。統合を軌道に乗せようと全社員が一丸となって取り組んできた。まだ経過にすぎないが、期待通りの進捗だと手応えを感じている。

 当初は08年10月に統合する案もあったが、遅らせないでよかった。今の世界経済の激変を予測していたわけではないが、米サブプライムローン問題はどうやら根が深そうだという情報は手元にあった。結果的にITHD傘下の旧両グループ間のクロスセル効果で件数にして10件、金額では15億円余りの受注がこれまでに得られている。08年10月にはTISの子会社群をITHDの直下、TISと横並びにする組織のフラット化を実施。今はグループ全体のバックオフィス業務を集約するシェアードサービス会社の設立準備に入っている。稼働後は10億円規模のコスト削減を目指す。

 中期経営計画では統合効果のより一層の追求やグループフォーメーションの整備を推し進める。当初は年商4000億円を目標に掲げたが、経済環境の激変で不透明感が漂っているのは事実。しかし、営業利益率10%の目標は変えない。世界経済は向こう2~3年、底這いが続くと覚悟している。経営統合のメリットを最大限に生かし、ビジネスを伸ばす。
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