IT業界では「サービス」へのシフトが進んでいる。当社もサービス事業の拡大を図ってきているが、どうしても提案できる商材が限られてしまう。2年前に「原点回帰」を掲げて、ハードウェアの販売が中心となるインフラ事業への注力も方針に加えたのは、そのためだ。サービス事業に傾注するのではなく、インフラ事業との両輪でビジネスを展開していく。私はお客様のニーズを肌で感じることを重視していて、訪問活動に力を入れている。サービスへのシフトは確実に進んでいるが、インフラ事業のビジネスチャンスもまだ大きいと感じている。

　最近は、2015年7月にサポートが終了する「Windows Server 2003」の置き換え提案に取り組んでいる。これを機に「システムをクラウドにしたい」というニーズが必ず出てくるが、当社はお客様の要望を受けて、最適なクラウド環境を提案できるし、オンプレミス環境のほうが最適であれば、その提案もできる。

　2015年に注力するのは、お客様からいただく「信頼」をさらに深めるために、開発工程での人的ミスを極力なくす「ヒューマンエラー・ゼロ活動」だ。当社は、ミャンマーから数人の優秀な人材を採用している。まじめな働きぶりが評判のミャンマー人材が、ヒューマンエラー・ゼロ活動にも影響を与えると期待している。

　ビジネス環境が大きく変わりつつあるなかで、ITベンダーに求められるのは、しっかりと利益を確保することだ。サービス原価を見える化し、コストを強く意識することで、利益率の向上に「挑戦」したいと考えている。