アマチュアのためのゴルフ心理学

<アマチュアのためのゴルフ心理学>9.本番は別人

2004/10/04 15:27

週刊BCN 2004年10月04日vol.1058掲載

 練習場ではほぼ完璧なショットを打つことができるのに、ラウンド本番になると、全くそれが反映されない、という悩みを抱えている人はいないだろうか。

 イメージではまっすぐいくはずのティーショットをチョロしてしまったり、アプローチも空振りしたりといったことが連続すると、パニックになり訳が分からぬうちにパー5で10打以上叩く、などということはあっという間のはずだ。

 こうした問題は、実は簡単なことでだいぶ改善される。それは、「自分のプレースタイルを確立する」ことである。

 自分のプレースタイルがなければ、同伴者のペースに巻き込まれたり、状況やミスに振り回されるなど、他人や環境、結果に影響されやすくなり、プレー内容もその時々で変わってしまう。一方、自分のプレースタイルが確立されれば、自分のペースややるべきことがはっきりとわかっているので、自分を見失うことが格段に減る。

 方法は簡単。例えばティーショットなら、ボールを置くところから始まり、ターゲット確認の仕方や深呼吸のとり方、スイングのタイミングやリズム、ボールを置いてから実際に打つまでの時間など、自分に一番合うルーティンを探すのだ。順番や時間のかけ方などは、これが正しいというものはないので、自分がやりやすいと感じるもので良い。

 ぴったりくるものが見つかれば、次に練習場でもそれを本番と同様繰り返し行う。

 また、ラウンド熟練者なら、こうしたことに加え、快適に感じる歩くスピードや同伴者との関わり方(例えば、おしゃべりを程々にし、集中してゴルフに取り組む)など、ラウンド中のさまざまな状況における自分のペースというものも探してみよう。

 このようにして、自分に一番合うプレースタイルを探せたら、あとはそれを自分のスタイルとして確立していくだけである。

 いつも決まったプレースタイルがあれば、練習場から本番に至るまで、自分のペースが分かり、心理的にも落ち着き、周りや環境、結果に影響されて自分を見失うことも格段に減ってくる。
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