米国のパソコン販売店でソフトの売り場を歩くと、いつもなら59ドルという価格のソフトが19ドルという価格で並んでいる時がある。その価格表を見ると、「アフター40ドルメールインリベート」と書かれている。

 メールインリベートとはどういうものか。先の例の場合、購入者はまず59ドルを支払いソフトを購入する。そして、この商品を持ち帰り、リベートをもらうための作業をする。その作業は次のものを揃えてメーカーに送るのだ。

商品を購入した時のレシート

商品の箱についているバーコードを切り取る

リベート用紙に住所・氏名などを書き込む

 これらを封筒に入れてメーカーが指定する私書箱に切手をつけて送る。すると6週間から8週間後にメーカーから40ドルの小切手が送られてくるという仕組みだ。

 メーカーにとって、メールインリベートにはいくつかのメリットがある。

 まず、メールインリベートをつけて売ることで、高い商品をあたかも安い商品のように見せて売ることができる。商品の陳列棚に並べる商品に大きく40ドル引きの価格を表示できるのだ。

 次のメリットは、言うまでもなくメールインリベートを支払わないメリットだ。一番多いのは、買うには買ったがメールインリベートを送らない人が多いということだ。ウォールストリートジャーナルの調査では、9割以上の人がメールインリベートを送らなかったり、必要な書類を同封していないためにメールインリベートを受け取っていないという。

 次のメリットは、メールインリベートの申請による個人情報の入手だ。個人情報を知ることで、メーカーは今後のマーケティング活動につなげることができる。そして最後のメリットは、商品の返品がなくなるということだ。リベートをもらうために商品の箱についているバーコードを切り取らなければならない。箱を切ってしまえば返品できない。これが米国でメールインリベートが使われる理由なのだ。(米シアトル発)