【本郷発】「つよく、かしこく、あたたかく」。簡単明瞭で分かりやすい、素敵な言葉だ。これは東京・世田谷区立北沢小学校の教育目標だ。学校長の田邊邦雄先生の言葉を借りる。「教育は人なり:教えることは誠実を語ることであり、学ぶことは、希望を胸に刻むことである。そうした教師と子どもの関係をめざすためにも、教師の人間性や姿勢が、子どもを感化させていることを忘れずに授業を大切にし、常に研鑽する教師であってほしいと思います」。

▼BCNは社会貢献活動の一環として、NPO法人「ITジュニア育成交流協会」(高山由理事長)を昨年12月、設立した。この協会は、明日のIT業界を担う若きITエンジニアの育成や教育支援を実施する。さっそく仕事をいただいた。北沢小学校5年生のゲストティーチャーに招かれたのだ。偶然にも、その日は協会設立の初日で、そこに初仕事が飛び込んできた。テーマは「情報モラルについて」。『情報』とくれば、まさに協会の主題だ。といっても、いきなり小学校の生徒たちに『情報』を語るとなると、「子供たちに情報って言葉、わかるかなー」と、高山理事長も不安げ。本番までは2週間。その間の集中力は並ではなかった。テキストは学校側の事前検閲がある。無事に通過した。昨年の高専プロコンの優勝校、長野高専の生徒たち5名を招くことにも成功した。彼らとの共演だ。当日、教室は生徒たちの歓声で大いに沸いた。

▼高山理事長は講演から3日後に北沢小学校を訪ねた。生徒たちが待っていた。「握手攻めにあっちゃった」と嬉しそう。生徒たちの感想文を読んだ。講演を聞いて「すごい」と心から思った/情報とは知識と技術で成り立っているんですね。それは「人間の長い長い歴史の宝」という作品なんだ/情報には光と影があって、深い意味があるんですね/交通情報、ニュース番組、天気予報など、身近なところにいっぱい情報があるんですね/情報は「知識と技術」。技術は知識を伝えるマジック/情報は使い方でよくも悪くもなるんですね、などなど。ちなみに、長野高専の教育理念は「優れた技術者は、優れた人間でなければならない」である。(BCN社長・奥田喜久男)