●2001年9月24日 vol.909 1面にて報道
一太郎、ニッチ市場へ転換

 ジャストシステムの日本語ワープロソフトウェア「一太郎」が“絶頂期”にあった頃、「週刊BCN」(2001年9月24日号)では、一般コンシューマだけでなく現在のように学校など特定用途向け製品を拡充することを特報として伝えた。キーエンスに買収され、いまは同社を去った当時の浮川和宣社長からこの事実を聞き出し、業界を驚かせるネタを得ることができた。

 「一太郎」はマイクロソフトの「Word」と唯一対抗できるワープロソフトとして、家電量販店向けの汎用マーケットで販売本数を伸ばしていた。しかし、その頃からソフトの市況が悪化し始める。ワープロソフトがパソコンにプリインストールされているのが当たり前となり、販売本数の増加に繋がらない状況に陥っていた。

 そこで同社は、ニッチ市場への参入を決意したのだ。一般オフィスでは「Word」が幅を利かせていたためでもある。いま思い起こせば、この戦略は的を射た策で、その後のパッケージ売上高を維持することには貢献した。一太郎シリーズは、今年2月に発売された「一太郎2010」で25周年を迎えたが、この先もどんな進化を遂げるか注目したい。(谷畑良胤)