いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>MSP(マネージドサービスプロバイダ)

2011/07/07 15:26

週刊BCN 2011年07月04日vol.1389掲載

〈一般的な解釈は…〉インターネットを通じて、ユーザー企業のシステム運用管理サービスを提供する事業者。

 「Managed Services Provider(マネージドサービスプロバイダ)」のイニシャルをとった言葉である。MSPとは、ユーザー企業が利用するサーバーやネットワークなどのITシステムをインターネットを通じて運用管理して、システムに不具合が生じたら、バックアップや復旧作業を行うサービス事業者を指す。

 マネージドサービスは、ITアウトソーシングサービスの一種で、それを提供するMSPは、ユーザー企業のIT管理者に代わって、システムの管理を行う。MSPの基本業務は、システムの監視と運用/障害対応をはじめ、システムの評価や性能レポーティング、設計や導入に関するコンサルティングなどと、幅広い分野を網羅している。MSPは、システムの運用管理を24時間365日で行い、ノンストップ運用管理サービスを提供する事業者が多い。

 マネージドサービスのビジネスモデルが普及してきた背景には、情報技術の進展の伴ってITシステムが複雑化し、ユーザー企業は、社内リソースでシステムの運用管理への対応がしにくくなったということがある。マネージドサービスは、自社にIT管理者がいなくてもシステムの円滑な稼働を確保できることに加え、システムの拡張が容易にできるなどのメリットから、とくに中堅中小企業(SMB)ではマネージドサービス需要が高いと考えられる。

 ここ数年、多くの企業がマネージドサービスを提供し、プレーヤーはひしめいている状態だ。そんななかで、他社との差異化を図って、「マネージド・ホステイング」のサービスを提供するMSPが増えている。マネージド・ホステイングは、従来型のホスティングサービスと異なり、回線やサーバーを用意するだけでなく、それらITインフラの運用管理と障害対応までをカバーすることを特徴としている。
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