スピード経営に最適なシステム開発

 超高速開発とは、超がつくような高速のシステム開発を指す。その“高速”について本書では「ある規模のシステムを何かと比較して、短期間かつ高生産性で開発できる、ということ」としている。労働集約的なシステム開発が比較対象であり、新規開発だけでなく、保守の延長上にある追加開発なども含まれる。開発工程では、企画段階から、テスト、稼働後の改修作業まで、システムにおける全サイクルを対象としている。

 長期間のシステム開発では、ウォーターフォール型開発が思い浮かぶ。基幹系システムなど、必要とされる機能をしっかり用意して本番稼働を迎えるケースでは、ウォーターフォール型開発が向いているとして定着している。歴史のあるウォーターフォール型開発だが、開発期間が長いことから、完成時には経営環境の変化に追いついていないことになりかねない。ウォーターフォール型開発と比較されるのが、アジャイル型開発である。アジャイル型開発は、短期間の開発を繰り返す手法であることから、開発途中で変化に対応しやすい。とはいえ、システム全体の開発スピードが上がるとは限らず、ウォーターフォール型開発よりも開発期間が長くなるケースもある。

 そこで、超高速開発となる。本書では、超高速開発と超高速開発の関連ツールの紹介に加え、システム開発における問題点をさまざまな角度で分析しているため、超高速開発に関係なく、現状の課題解決に向けた参考図書としても役立てることができる。(亭)


『超高速開発が企業システムに革命を起こす』
ICT経営パートナーズ協会 著
日経BP社 刊(2500円+税)