世界的なプロダクトデザイナーであるディーター・ラムスも禅に魅せられた一人。かれの哲学“Less, but better”(より少なく、しかしよりよいものを)は次の世代であるアップルのジョナサン・アイブに受け継がれ「iPhone」や「iPad」を生んだといわれる。そのアップルのスティーブ・ジョブズと禅のかかわりも深い。ジョブズは死の半年前に京都の碧雲荘を訪れ庭を眺めていたという。ジョブズの愛読書がオイゲン・ヘリゲルの『弓と禅』だったというのも有名な話だ。稲盛和夫さんの「今日一日を一生懸命に生きさえすれば、未来は開けてくる」という言葉も禅につながる。稲盛さんは還暦を越えてから臨済宗のお寺で得度されている。