今日は何の日

<今日は何の日>1月20日『インクルーシブを考える日』

2023/01/16 09:00

週刊BCN 2023年01月16日vol.1953掲載

職場環境や働き方を見直す機会に

 インクルーシブは「内包する」「受け入れる」を意味している。インクルーシブを考える日については、障害者の社会への完全参加と平等を考えるきっかけにしたいとの思いがあるという。

 障害者の尊厳や権利保護の文脈だけでなく、ビジネスの場においても、「ダイバーシティ・インクルージョン」という言葉を度々聞く機会がある。ダイバーシティは多様性を意味しており、これにさまざまな出自の人材を企業活動や組織のなかに内包させるインクルーシブの要素を加えたものだ。多様な人材の内包によって、これまでになかった発想や価値観が醸成され、ビジネスの行き詰まりを打開する力になると解釈される。

 国内におけるインクルーシブでは別の側面も垣間見られる。就労人口の減少をカバーするため女性の活躍が推進されたこともあり、夫婦共働きの割合が急速に増えた。共働きでは子育てや介護、家事を夫婦手分けして担うことになるため、結果的に男性の働く時間も短くなっている。

 インクルーシブは、フルタイムで働けなかったり、ハンディキャップがあったりしても生産活動に参加できるよう、職場環境や働き方を改善する活動とも捉えられる。あらためて考えてみたい課題だ。(寶)
 


由来
障害者向けに高等教育と就職支援を行う「福祉型カレッジ」を運営する「ゆたかカレッジ」(福岡市)が、2018年に制定。日付は国連総会で採択された障害者権利条約に日本が批准した日にちなむ。
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