後続作品に多大な影響を与える

　家庭ゲーム機向けのロールプレイングゲームの代表作の一つにドラゴンクエスト（ドラクエ）がある。勇者や魔法使い、剣士、聖職者など属性の違うキャラクターを組み合わせて困難を乗り越える冒険譚で、40年近くたった今のゲームやアニメにも影響を与えている。

　例えば、体力を示すヒットポイント（HP）や魔力の残量に当たるマジックパワー（MP）、物理攻撃や魔法攻撃に対する防御力などのステータスによってキャラの属性が決まる設定が特徴的。プレーヤーは、魔力耐性が高い敵に対しては物理攻撃に長けたキャラを前面に出すなど、状況に応じて作戦を立てることが可能だ。

　アニメや小説の“異世界もの”と呼ばれるジャンルでも、ドラクエと似たようなキャラ特性を生かした冒険譚が描かれることが多い。時代をさかのぼれば、英国の小説「指輪物語」に代表される欧州のファンタジー作品に源流をたどることができるが、そうした世界観を国内で定着させたという意味で、ドラクエの存在意義は大きいといえる。

　ドラクエの主要制作者一人でゲームデザイナーの堀井雄二氏が淡路島の出身であることから、同島に記念碑がある。（寶）


由来
日本記念日協会によると、初代「ドラゴンクエスト」の発売日が1986年5月27日だったことから。開発元のスクウェア・エニックスによって制定された。