店頭流通

エプソン 年末商戦向けインクジェット投入 「おうちプリント」の拡大目指す

2007/09/24 18:45

週刊BCN 2007年09月24日vol.1204掲載

 セイコーエプソンは、年末商戦向けのインクジェットプリンタ新製品を発表した。ナチュラルフェイス機能を搭載するなど、「『じぶんを、出そう』をキーワードに、写真出力から写真活用へと提案を進化させるのが今年の製品」と同社では語る。「下期は50%以上のシェア獲得を目指す」(エプソン販売・平野精一社長)と意欲をみせている。

 エプソンによると、今年度上期の国内インクジェットプリンタ市場は、前年同期比4.7%減の205万台と前年割れになったものの、下期は、285万台と前年並みの実績になると予測している。その市場において、インクジェットプリンタ全体、複合機、コンパクトプリンタのすべての領域で50%以上のシェア獲得を目指すという。

 新製品は、色補正精度を向上するとともに、インク噴射能力を向上したヘッドの採用による高速化、テレプリパへの対応や無線LAN対応モデルを用意するといったホームプリンティング対応の強化を図った。

 また、人間の複眼で見る実物と、単眼であるカメラで撮影された映像では、1.4%ほど単眼のほうが太く見えるという検証結果をもとに、顔認識機能を応用することで写真印刷時に小顔へと補正するナチュラルフェイス機能を搭載。「人間が実際に見ている映像に近い顔にプリントアウトできるようになる」という。

 ホームネットワークモデルとしてPM-T960を追加。さらに、複合機ではPM-A940、同840を投入し、これら製品には、鏡面ブラック塗装を採用した。また、シングルプリンタのPM-G860、PX-V780では、新デザインを採用した。フォトコンパクトプリンタのカラリオミーも3機種を投入する。

 販売施策としては、おうちプリントの拡大、ホームネットワーク対応の強化、ビジネス用途向け提案の強化、写真愛好家向け商品の拡大を掲げる。

 なかでも、おうちプリントの拡大では、「デジカメで撮影したデータをプリントしない」とするユーザーが9%減少し、プリントアウト需要が増大する一方、「最近デジカメを購入したユーザーはプリンタ所有率が低く、お店プリントの利用率が高い」と分析。30-40代の主婦、60-80代の団塊世代、20-30代の独身女性を、おうちプリントのターゲット層とする。長澤まさみをはじめ9人のキャラクターを採用したプロモーションを展開し、訴求する考えだ。
  • 1