3社を統合して事業を運営
決済サービスを提供するコイニーと、最短2分でネットショップを開設できる「STORES.jp」を提供するストアーズ・ドット・ジェーピー(旧ブラケット)の2社をグループ化し、2018年2月1日に事業持株会社としてヘイを創業した。
「2社の代表者と旧知の仲で、二人とも今後の展開について悩んでいた。『ならば一緒にビジネスを展開するのがいいのではないか』とアドバイスした」ことが創業のきっかけになった。
決済サービスとネットショップ開設をカバーすれば、オンラインとオフラインを一体化したサービスを小売業に提供できる。小売業のデジタル化に寄与したいと考えて自身もヘイに参画し、代表取締役社長に就任した。
その後、20年8月にオンライン予約システムを開発・運営するクービックをグループ化、同年12月に3社を吸収合併してヘイに一本化した。
自身はスタートアップ気質ではない
3社の統合を果たしたが、「スタートアップ気質を持っているわけではなく、むしろ憧れている」と話す。
スタートアップを立ち上げる起業家のように、「確固たる強い意志やこだわりはない。突飛なことを言うこともないし、行動に起こすこともない」と謙そんするが、自らの役割には強い気持ちを持っている。
「社内の役員はほとんどが起業を経験している。その中で、どうあるべきかを考え、個性のある起業家たちが働きやすい環境を整える」と、まとめ役に徹する。
小売業に価値あるサービスを
コロナ禍で、主な顧客の小売業は大きなダメージを受けているが、変革に向けて動き出している企業もある。「商売のデジタル化」を支援するヘイにとっては、ビジネスの転換期を迎えているといえる。
市場が大きく動く中、「特に小規模の小売業のデジタル化はまだまだ」とみる。仲間の起業家たちの先頭に立って、今後も価値のあるサービスを提供していく。
プロフィール
佐藤裕介
グーグルで広告製品を担当した後、2011年、フリークアウト(現フリークアウト・ホールディングス)に創業メンバーとして参画。代表取締役社長を経て、18年にヘイを創業。
会社紹介
ネットショップ開設、POSレジ、キャッシュレス決済、オンライン予約システムなど、小売業のデジタル化を支援する「STORES プラットフォーム」を提供。ネットショップ開設「STORES」など、小規模の小売業が簡単に利用できるサービスの提供を追求しているほか、OMOの実現に向けたサービスの強化を図っている。