その他
日本IBM、BP網を再編 1次店、2次店の2層構造に
2002/04/15 21:12
週刊BCN 2002年04月15日vol.937掲載
日系IT大手が業績不振に苦しむなか、日本IBMがシェア拡大に動き出した。いまを好機と捉え、新たなビジネス・パートナー(BP)戦略を策定。直接取引のある全国200社強のBP網を再編し、販売スケールの広域化、高度化につなげる。これにより、国内のIT産業に占める「10%程度のシェアを拡大する」(橋本孝之取締役BP&システム・PC製品事業担当)方針。IT不況下で順調に業績を伸ばしてきた同社のビジネスモデルをBPにも波及させ、ライバルに一気に差をつける構えだ。
BP網は1次店、2次店の2層構造に改編し、効率的なソリューション開発、販売を展開できる体制を築き上げる。BP網による箱売りを撤廃することで、効率的なソリューション提供網を築き上げ、他社との差別化につなげる。
現在、200社強あるBPのうち70-80社程度を絞り込み、1次店「バリュー・ディストリビューター」に位置づける。そのうえで、1次店の下に2次店を配置し、ハードウェアのプラットフォーム別やスキル別にグループ分割する。従来、各社各様で行っていたソリューション展開をグループ別に統合しなおすことで、スキルの標準化を図り、販売スケールの広域化、高度化を狙う。
「規模の小さなBPは、自社だけで新たなソリューションを開発することは困難。とくに、eビジネス関連のテクノロジーでは連携が不可欠になる」(橋本取締役)。新BP網には、これまでIBM製品を扱っていなかった国内の大手システムインテグレータも組み入れる予定。現段階で10数社の新規開拓を検討している。
これまで日本IBMの国内販売は、BP網が構築されていたとはいえ、その役割は、同社の直接営業後のサポート的な役割を担っていたケースが多かった。「日本IBMの直販ビジネスの中に組み込まれていた」(同)のが実態で、販路は限定的で、市場拡大に貢献できる位置づけではなかったという。
今後、同社の直販とBP網による販売を並行して行うことで、国内市場で日本IBMのイニシアティブが獲得しやすくなる体制へと移行させる。
BP網の再編にあたっては、同社の直販ビジネスとBPが市場でバッティングする可能性も否定できない。この点について橋本取締役は、「BPが強力なシステムインテグレータの集合体になることは、確かに当社の直販ビジネスとにとって脅威になる可能性はある。しかし、国内のIT産業の90%以上は、まだ当社以外のベンダーが占有している市場であり、バッティングが起こる可能性は極めて低い」と説明する。
市場の区分けについても、同社の直販部隊が得意とするエンタープライズレベルの企業市場と、BPが担当する市場とではバッティングの可能性は低く、BP網再構築と並行して調整作業が行われることから「問題はない」とみている。
「国内のIT産業は14兆円の規模だが、当社のシェアは10%程度。直販主体が当社の戦略だったが、規模の拡大を狙うには、強力なBP網の構築は不可欠。しかもハードの箱売りではなく、コンサルティングから導入、設置、サポート、ポスト・セールスまでできるBP網を構築していく必要がある」。
橋本取締役は、この時期に新たなBP網構築に乗り出す背景について、シェア拡大が念頭にあることを示唆する。国内のハードベンダーが軒並み赤字決算を強いられているなかで、順調に業績を伸ばしてきた同社のビジネスモデルをBPに波及させる狙いだ。販売網の再構築と並行して技術開発力の強化にも取り組み、BPが取り扱うハードウェアの競争力をさらに高める方針。
シェア目標など具体的な数値は公表できないとしながらも、「今後もIT業界の成長を上回る成長率は維持し、収益の出せる規模で展開していく」と橋本取締役は強調する。年2ケタ(10-15%程度)の成長率を目標に市場拡大を目指し、NECや富士通、日立製作所、東芝などの国内大手ハードウェアベンダーに大きく水をあけたい意向だ。
日系IT大手が業績不振に苦しむなか、日本IBMがシェア拡大に動き出した。いまを好機と捉え、新たなビジネス・パートナー(BP)戦略を策定。直接取引のある全国200社強のBP網を再編し、販売スケールの広域化、高度化につなげる。これにより、国内のIT産業に占める「10%程度のシェアを拡大する」(橋本孝之取締役BP&システム・PC製品事業担当)方針。IT不況下で順調に業績を伸ばしてきた同社のビジネスモデルをBPにも波及させ、ライバルに一気に差をつける構えだ。
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