「ほんとうは、韓国で可愛い奥さんになっていたハズなのに…」86年、フラっと渡米し、IT系の大学院に進学してから人生が大きく変わった。技術が分かり、外国語も達者。日系ソフト会社が技術者として米現地法人で採用したのが縁で、7年間暮らした米国を離れて日本に来た。コンパック日本法人では、販社教育の先兵として「我が社のここがIBMより優れているんです!」と説いた。マイクロソフトでは人事部に属し、社員教育を担当した。
「最初は技術者として職を得た。その後、管理部門で社員教育のノウハウを学んだ。管理業務だったらIT業界でなくても必要とされるだろうと考え、GEの社員教育部門に転職した。でも、さすがGEだけあって、人事担当者は私の経歴をよく見ている。翌年にITを駆使する実動部隊に飛ばされた」今は、東京から大阪に引っ越し、GEコンシューマー・クレジットが運営する消費者金融「ほのぼのレイク」をネットで売り込む仕事に励む。「かれこれ16年も外国にいると、自分がどこの人間なのか、どうでもよくなってくる。ただ、どこにいても、目の前にある好機をつかむだけ。これまで、技術、管理、実ビジネスと歩いてきたんだから、次は、当然、社長を目指します(笑)」
プロフィール
(ミン・チョンギ)1961年、韓国ソウル生まれ。83年、梨花女子大学数学科卒業。86年、渡米。90年、イリノイ工科大学コンピュータ科学修士卒業。日系ソフト会社の米国支社で勤務したのち、93年来日。コンパック、マイクロソフトなど外資系を経て、99年、GEキャピタル入社。00年、GEコンシューマー・クレジットに異動。