社内では親しみを込めて「先生」と呼ばれる。入社から20年近く現場一筋でやってきた。最初は保守作業員となり、その後、ソフト開発系の関連会社に出向。顧客先への駐在SEとして6年間勤めた。アセンブラ言語、メインフレーム、UNIX、パソコンと一通り経験した。ここ3年、打ち込んでいるのがLinuxだ。日本IBMのトップディーラーとして、同社が取り組むLinuxを立ち上げる使命もある。
「たいへんだねぇ」と、声をかけられるのは嬉しい。「じゃあ、1-2週間、徹夜で作業しても大丈夫だよね」と言われるとさすがに困る。「10年前だったら徹夜なんて当たり前だったんだけどね」今の最大の課題は、後輩の育成だ。今年度(2004年3月期)は、Linuxの認定技術者を30人増やして計50人にする。来年度は100人に増やす。SE経験者でも合格率は60%程度しかない。
「ぼくひとりでこれから80人も教えることはできない。でも、教材だけは専用のものをつくった。こだわりたかった。また、若手SEばかりに受験させると、顧客への提案力が弱るので、熟練SEにもLinuxを学んでもらう」「Linuxで新規ビジネスの開拓もあるが、既存の基幹サーバーやPCサーバーをLinuxで補完するなど、業務システムを熟知しているからこそ可能なLinux活用もあるはず」と熱く語る。
プロフィール
浜口 昌也
(はまぐち まさや)1964年、横浜市生まれ。85年、東京コンピュータ専門学校卒業。同年、JBCC入社。保守サポートを担当したのち、ソフト開発系の関連会社に出向。顧客先への駐在SEなどを経て、00年からリナックス事業を推進。