バスケットボールでシューティングガードのポジションは、点取り屋といわれている。NBAのマイケル・ジョーダンが活躍したことで有名になったこのポジションは、スピードを生かして相手のディフェンスを振り切り、スリーポイントシュートを狙うことができるからだ。
中学生の頃からバスケットボールを得意としており、京セラの社内チームでシューティングガードを務める谷口直樹は、コート内だけでなく、仕事でも俊敏に動いている。「受信メールは瞬時に返す。僕からチームにスピード感が伝わり、みんなも速度を上げて効率よく働く」。
2009年、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)で、ERP(基幹業務システム)事業を立ち上げた谷口。ERPに強い日本インフォア・グローバル・ソリューションズと提携し、今年4月には連結経営管理ソリューションを投入した。競合が多いなかで、谷口は「KCCSがERPに取り組む意義」を明確にしていく。
「ERPもそうだけれども、なぜか、新規事業が自分に回ってくることが多い」。谷口は、新しいビジネスを立ち上げるにあたって人を集め、チームを組み、方向性を決めることは、「バスケットボールのチームづくりも一緒だから、手慣れている」という。SIとERPの事業を融合して、「価格が安く、継続性のあるシステムをワンストップで提供していきたい」と、展望を語る。
シューティングガードはいつまで続けられるのか。谷口は、走れなくなっても、コートからは離れない。「コーチとして子どもたちにバスケットボールを教えたい」──。会社ではめったに怒らないという谷口だが、監督としては厳しく指導するつもりでいるそうだ。(文中敬称略)
プロフィール
(たにぐち なおき)1970年生まれ。93年、京都工芸繊維大学電子情報工学科卒業後、京セラに入社。95年に京セラコミュニケーションシステム設立に伴って出向。2006年から、ICTサービス事業部でICTソリューションの展開に携わる。2010年に現職。