いつも笑顔で、職場のムードメーカーだと評される平田陽子。マーケティング分析システム開発のアクティブコア営業部門のトップセラーである。もっとも本人は「あくまでも私の属する営業チームとしての成績」と謙遜し、チームや会社の成長こそが、みんなの幸せにつながることを信条としている。
平田はサービス業一筋で14年やってきた。キャリアのスタートは高級中国料理レストランの接客。質の高いサービスに慣れた客層が中心で、至らない点があれば、すぐにクレームがつき、平田が客席に駆けつけることになる。麺が伸びている、料理を出す時間が遅いといった課題を切り分けるが、解決に結びつけるには調理長や店長、同僚らの協力が欠かせない。
情報サービス業界に足を踏み入れ、アクティブコアに入社してからも、調理長が開発者に、店長が営業部長に置き替わったといっていいだろう。しかし、同じサービス業とはいえ、扱う商品が大きく異なるため、「半年間はまったく受注できなかった」と振り返る。客先に行っても課題を聞き出せず、提案が刺さらない。「小娘に何がわかるか!」と、レストランで働き始めた当初、客に叱られたことが幾度となく脳裏に浮かんできた。
顧客の課題はどんなものであって、自社の強みをどう提案すれば解決に結びつくのか──。それがわかったところで、チームで課題を共有し、行動に移さなければ解決につながらない。まずは自分が顧客のもとに駆けつけ、顧客の話を聞き込み、課題をはっきりさせる。そのうえでチームを動かす。「でもね、人ってそんな簡単に動いてくれない。だからまずは“笑顔”から始めるよう心がけているんですよ」と、屈託なく話す。(文中敬称略)
プロフィール
平田 陽子
平田 陽子(ひらた ようこ)
1982年、東京都生まれ。01年、東京都立第二商業高等学校卒業。同年、銀座アスター食品入社。中国名菜「銀座アスター」店舗で勤務。2008年、アクティブコアに入社。