横井聡は、大学で投資管理論を学んでいたことからアナリストになろうと考えていた。しかし、机上の理論よりも現場で実際に「自分でモノをつくってみたい」と思い立ってエンジニアの道に進んだ。まずはウェブデザイナー、その後、バックエンド、フロントエンドのエンジニアとして業務に従事。10年も経たないうちに、すべての開発を経験した。新規ウェブサービスの立ち上げにも携わった。このノウハウを生かして、ランサーズでCTOとして手腕を振るう。

ランサーズが経営理念として掲げているのは、「時間と場所にとらわれない新しい働き方」。仕事を依頼したい企業と仕事を受けたい個人をオンラインでマッチングするクラウドソーシングサービスによって、例えば地方に住むフリーランスに原稿作成など仕事の依頼がくる環境を整備している。このクラウドソーシングサービスは日本最大規模にまで成長している。また、フリーランスが地方で暮らせるよう、地方自治体と連携して地方創生ビジネスも手がけている。「オンラインとオフラインの両方があるから、手厚いサービスが展開できる。オンラインの部分を、もっと強固なものにしたい」。これがランサーズに入社した理由だ。そして、コンテンツとクリエイターを定量的に評価し、ユーザー企業がマーケティング効果の改善を促進することができる「Quant」を開発した。
エンジニアになった理由は、もう一つある。「単に開発するだけでなく、ビジョンをもって製品・サービスをつくらなければ、ユーザーに価値をもたらすことはできない」。そのためには、技術力だけでなくマーティング力やコミュニケーション力など、ほかのスキルも必要だ。CTOとして、エンジニアの「新しい働き方」にも取り組んでいる。(文中敬称略)
プロフィール
横井 聡
横井 聡(よこい さとし)
1985年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学商学部を卒業後、ウェブデザイナーとしてベンチャー企業に入社。その後、複数の会社でバックエンドのエンジニア、フロントエンドの開発、新規ウェブサービスの企画、開発、運用などを経験。15年6月、ランサーズに入社、同年9月にCTOに就任。現在に至る。