Special Feature

SASEの現実と未来 導入が進むもまだ未成熟

2022/06/06 09:00

週刊BCN 2022年06月06日vol.1925掲載


 ネットワーク機能とセキュリティ機能を包括的にクラウドプラットフォームで提供する「SASE(Secure Access Service Edge)」は、近年最も注目されているセキュリティソリューションの一つだ。新型コロナ禍によりリモートワークが拡大し、そのセキュリティ対策としてもSASEへの関心が高まっている。一方で、SASEの定義が複雑なこともあり、ユーザーが十分に理解できていない、導入が難しいといった課題もある。セキュリティ対策のスタンダードになることが期待されるSASEの現在地を分析する。
(取材・文/岩田晃久)

リモートワーク普及でニーズ拡大

 SASEは、2019年に米国の調査会社ガートナーが提唱したネットワークセキュリティの新しい概念だ。同社はSASEを構成するサービスを厳密には定義していないが、ネットワーク機能としてはSD-WAN、WAN最適化、クラウド接続の高速化など、セキュリティ機能ではCASB(Cloud Access Security Broker)、ZTNA(Zero Trust Network Access)、セキュアWebゲートウェイ、クラウド型ファイアウォールなどが要件として挙げられている。SASEとは、これらの機能を包括的にクラウドベースで提供するアーキテクチャーのことだとされている。

 期待されるメリットとしては、複数の拠点の従業員やリモートユーザーに対して共通のセキュリティポリシーが適用できる、ユーザー数の増加などで急にトラフィックが増えた場合でも柔軟に対応できる、機器導入・管理のコストを削減できるといったものがある。「何も信頼しない」を前提としたゼロトラストセキュリティを実現する手段としても有効だという。

 ガートナーがSASEを提唱した背景には、デジタルトランスフォーメーション(DX)の機運の高まりがある。DXを推進する中では、ユーザー企業と外部の開発者が連携してパブリッククラウド上でサービスを開発するケースが増えるなど、社内ではなくインターネット経由で業務に携わるユーザーへのセキュリティ対策が必須となる、と同社はみて、このような課題に対する解決策としてSASEを打ち出したとしている。

 最近は新型コロナ禍でリモートワークが拡大し、Web会議をはじめとしたクラウドサービスの活用によりトラフィックが急増した。多くの企業で旧来のネットワークやセキュリティに関する問題が表面化し、これによってSASEへの注目が一気に高まった。

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