Special Issue

<HP BladeSystemパートナー特集> 販売代理店との協業強化で需要の掘り起こしへ 後編

2007/10/22 19:56

週刊BCN 2007年10月22日vol.1208掲載

日本ビジネスシステムズ
「Customer First」で包括的なサービス提供

 日本ビジネスシステムズは1990年に設立された企業で、社員の平均年齢が29歳という会社だ。新しい技術への対応も早い。社員のほぼ6割がエンジニアということもあり、技術に長けた企業と言っていいだろう。

 「当社では、設立当初から“Customer First”を理念とし、お客様にとって最適なシステム、最適なサービスをご提供することに注力してきました」と、笠原部長。高い技術力にサービス力を付加し、コンサルティングからインフラ構築・運用サポートまで必要なITサービスを包括的に提供している。

 マルチベンダーとして、各社のIAサーバとマイクロソフト製品、VMwareなどを組み合わせたインフラ構築の実績が多くあり、ブレードサーバに関する知識も豊富だ。この強みを生かし「“c3000”は、すでに受注をいただいております」とのことだ。市場のブレードサーバに対する注目は高く「すでに多くのリクエストをいただいています」としながらも、「ブレードサーバをお客様のビジネスに最大限に活用していただくには、JBSがどうようなご支援・ご提供ができるかが最も重要」と語り、「Customer First」での展開を強調した。

パナソニックソリューションテクノロジー
高いノウハウでブレードを拡販

 パナソニック ソリューションテクノロジーは、高信頼性や高可用性が特徴のクラスタリング・システムで多くの導入実績を持つ。仮想化の提案にも注力し、ブレードサーバ拡販に関する高いノウハウを生かしたソリューションの強化を目指す。藤田明彦グループマネジャーは、「管理が容易なブレードの特徴を生かし、TCO削減の提案を積極的に行います」と、ブレードサーバの拡販に自信をみせる。現在、日本HPと深いパートナーシップを築き、HP製品にLinuxを搭載し、数多く販売している。「これまでは、Linuxをベースに複数台の1Uサーバを提供する傾向が高かった。しかし、コスト削減だけでなくサーバの統合化などブレードの様々な用途を訴えることで、さらに事業の幅を広げます」としている。特にユーザー企業で、「データセンターでブレード導入の要望が強くなっています」。当面は、データセンター向けビジネス拡大の好機と捉える。「c3000」の登場で、「ブレード導入の敷居が低くなり、SMBへの販売も可能になりました」。ブレードの売上比率をx86サーバ全体の30%に増やすことが目標。そのためにも、「日本HP様には検証環境の支援充実を期待しています」とのことだ。

丸紅インフォテック
ものを卸すだけの時代ではない

 丸紅インフォテックは「HPとはインクジェットプリンタの立ち上げに大きく関与し、コンパックとは日本上陸以来のお付き合いとなっています。そのような意味では、日本HP様とは深いつながりがある企業と言えるでしょう」と、彦坂本部長は語る。

 同社は2003年4月より日本HPのディストリビュータとなり、「サーバカテゴリ全体では、販売が加速し、倍々の伸長を遂げています」とのことだ。

 HP BladeSystemについては、c-Class発表後から一気に加速し、市場からの引き合いも増え、ブレードシステムパートナーとなった。

 大規模システム向けへの実績はもちろん好調だが、裾野を広げるという意味からも「c3000」への期待は大きい。

 同社は、さらなる市場の開拓を目指し、11月にはマイクロソフト、日本HPとの3社共同セミナーを全国8拠点で行う。

 「ディストリビュータは、ものを卸すだけの時代ではなくなりました。ディストリビュータであることを生かした提案でバリューを提供していこうと考えています」というのが今後の方向性だ。

三菱電機インフォメーションテクノロジー
ブレードサーバ市場の活性化がカギを握る

 三菱電機インフォメーションテクノロジーは、三菱電機の情報システムプラットフォーム開発・製造・販売部門と、保守サービス・ネットワーク構築・ヘルプデスクのメルコムサービスを統合し、2001年4月に設立された。データセントリックソリューションとITマネジメントサービスを両輪に、企業情報活用の最適化を推進する企業として知られている。

 「日本HP様とは1990年からUNIXの協業を開始し、現在ではUNIXサーバからPC/PCサーバ製品まで幅広く協業を拡大してきており深いお付き合いです」と片山隆男部長は語る。ブレードサーバ市場について聞くと「今後急速に伸びていくと予想しています。弊社にもブレード製品の引き合いも多くいただいており、出荷台数も拡大しています」 とのことだ。

 今後の企業の成長を見据え、ブレードに対するニーズも高まりつつあるというのだ。

 「“c-Class”は、訴求しやすい製品だと感じています。今までに蓄積した構築ノウハウをベースに、サーバ統合、仮想化などのソリューションや構築・運用・保守サービスを提供することにより販売を拡大しています」と締めくくった。

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