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<セキュリティソリューション特集>「セキュリティ=保険」から「セキュリティ+付加価値」の時代に(下)

2008/10/13 19:56

週刊BCN 2008年10月13日vol.1255掲載

 「サブプライム住宅ローン問題」に端を発し、世界経済が混乱し始めている。日本経済は輸出に支えられているが、その基盤も揺るぎ始めている。景気の減速感が強まるなか、利益の最大化はすべての企業のテーマになり、「保険」に資金を投入する余裕がなくなってきている。これまでセキュリティは「保険」として扱われてきたが、こうした状況を考慮すると、セキュリティは「保険」から脱却し、新たな付加価値を提案していかなければならない局面を迎えているのだ。

ソリトンシステムズ
「ID Admin」さらなる機能強化へ
導入・運用・管理を容易としたID統合管理ソリューション

内部統制の追い風を受けID統合管理が好調

 「金融商品取引法」の施行により、上場企業を中心に内部統制対策が進んでいる。上場企業だけではなく、グループ企業や、上場企業と取引のある企業においても内部統制の整備が求められており、多くの企業に影響が及んでいる。

 ソリトンシステムズが提供している「ID Admin」は、そのような市場の追い風を受け、右肩上がりの成長を遂げている。

 「内部統制対策強化を進めるにあたって、ID統合管理は基盤となるソリューションです。多くの企業では必須のソリューションとして認識されるようになってきました。真剣に導入を検討されるお客様が増えているように感じています。同時に、社内に散在するシステム内のユーザーIDの管理負担も課題として意識されるようになってきました」と事業開発本部・プロダクトマーケティング部・主任の目黒学氏は語る。

 「ID Admin」は、最小限のユーザーID情報とポリシー定義で軽快なID管理環境を実現する。導入後は、人事データベースが保持している情報をスケジュールに沿って「ID Admin」のデータベースに反映させ、各システムのユーザーIDの登録・変更・削除を自動的に行う。また、部署・ロールごとのポリシー作成や定期的な監査・レポート出力を行う機能によって、内部統制対策強化としても有効なソリューションとなっている。

「ID Admin」さらなる機能強化へ

 「“ID Admin”は、市場のニーズに応えた機能強化を続けています。今度も、新バージョンを投入していく予定です。さらなるパフォーマンスの向上や対応する管理対象システムを拡大していきます」(目黒氏)。

 次期バージョンの「ID Admin」は、「委任・分散管理」を可能としている。社員数が多い場合には、部署やディレクトリごとに管理者を配置しているケースがほとんどだ。そのような管理者にも、ID統合管理の一部の機能を委任することができる。管理を委任することで、システム全体としてはID統合管理を実現しながら、分散管理も実現する。これまで以上に企業の実態に即した運用が可能になるのだ。

 また、「パフォーマンス」も大幅に向上していく。登録・変更、そして、監査といったID管理のライフサイクル全般の高速化を図り、より大規模なシステム環境においても、軽快な運用環境を提供していく予定だ。

 「ID Admin」は、管理対象を拡大してきた。シングルサインオンなどが実現できるICカード認証ソリューション「SmartOn」や、オールインワン認証アプライアンス「Net'Attest EPS」などの自社製品との連携、「サイボウズ ガルーン2」などのグループウェアへの対応も行っている。今後は、さらに管理対象が広げられる予定だ。

 管理対象を拡大することで、提案の幅も格段に広がる。同社は製品の機能強化を通じて、ビジネスチャンスも拡大しているのだ。パートナー企業にとって、非常に扱いやすい商材を揃えているソリトンシステムズ。同社の展開に、注目している企業は数多い。



ソリトンシステムズ=http://www.soliton.co.jp/

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