Special Issue
日本企業のために開発された NTTグループ産のSD-WANサービス 「Master’sONE CloudWAN」
2018/01/25 09:00
週刊BCN 2018年01月22日vol.1711掲載
日本のネットワークを熟知する
NTTならではのSD-WAN
NTTPCコミュニケーションズは、国内中堅・中小企業に対し「シンプル」「安価」「パートナー向け」をコンセプトに、ネットワークやクラウドなどのサービスを展開している。SD-WAN分野においても、他NTTグループ企業に先駆けて昨年1月にMaster’sONE CloudWANの提供を開始した。SD-WANは、海外ではMPLSの代替として回線コストの削減効果に注目されることが多いが、国内では、ネットワーク運用の効率化や、簡単なクラウド接続への期待が高い。
NTTPCコミュニケーションズ
サービスクリエーション本部
第二サービスクリエーション部長
三澤 響
とくに、Master’sONE CloudWANが注力しているのが日本特有のインフラ事情を考慮した機能の拡充だ。多拠点で事業展開する企業が悩むのは、拠点立ち上げや統廃合で発生するネットワーク管理の煩雑さだ。そこで、まず「フレッツ」に対応したゼロタッチプロビジョニングを提供。わざわざ現地に出向かずとも、コントロールパネルから手間なく拠点開通・変更が行える機能を開発した。本コントロールパネルは海外ベンダー製とは異なり、日本語対応している点も評価が高い。
「Master’sONE CloudWANには、日本のネットワーク事情をよく知るNTTグループだからこそ実現できるさまざまな機能を盛り込んでいる。さらに、日本企業に必要な機能を優先して開発する体制も整えており、価格も1拠点あたり月額1万7000円(税別)からと、中堅・中小規模でも導入しやいように設計している。まさに日本企業のためにつくられたサービスだ」と三澤部長は強調する。
パートナーを前提とした設計
2018年、WANから広がるビジネスチャンス
そして、こうした機能を活用するうえでカギになるのがパートナーだ。Master’sONE CloudWANは、日本企業に特化し、パートナーとの連携を視野に入れた設計を行っている。「ユーザー企業の働き方改革やクラウドファーストといった取り組みは、企業ごとに目標や手順が異なり、求められる機能も少しずつ異なる。ユーザー企業の事情に合った価値を、パートナー企業オリジナルのサービスとして、Master’sONE CloudWANを用い簡単に組み合わせて展開できるようWebUIやAPIを提供している。また今後においてはパートナー企業専用機能の拡充や新たなビジネスモデル構築も実施予定だ」と、大野智史・サービスクリエーション本部第二サービスクリエーション部サービスクリエーション担当主査は話す。
Master’sONE CloudWANをきっかけに、LAN、クラウド、それらマネジメントサービスなどへと事業拡大を期待できる。
例えば、パートナー企業自社クラウドサービスへの接続サービスとして、Master’sONE CloudWANを用いてクラウド利用を促進させたり、ユーザー企業の各拠点に配されるMaster’sONE CloudWANエッジ装置にWi-FiやFWなどの自社ソフトウェアをアドオンし、LANビジネスを拡大するということも考えられる。また、クラウド/WAN/LANを一元的に管理できることで、ユーザー企業へのマネジメント強化も可能だ。
その意味で、SD-WANはパートナーのビジネス開花をもたらすカギといえる。そして、その第一歩を踏み出すための基盤として、Master’sONE CloudWANは、大いに期待できるソリューションだ。
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