日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、このほどPC&プリンティング事業を組織化、パソコンを中心にクライアント製品の拡販に力を入れている。日本IBMは、中堅・中小企業向けの戦略「IBM Expressポートフォリオ」の一環として、最適な価格と短納期を実現した「IBM Think Expressプログラム」を昨年10月から開始している。まずはパソコンが中心だが、プリンタなど扱う製品を広げ、「パートナーが売りやすい環境を整える」(向井宏之・理事・PC&プリンティング事業部長=写真)ことでクライアント製品の拡販につなげる。

 日本IBMは、昨年4月1日付で社長直轄の部門「PC製品事業部」を設置し、事業サイクルが短いパソコン事業に適した体制を整えた。今年度からはパソコンをはじめ、プリンタなどクライアント製品の販売を手がける「PC&プリンティング事業」を設置した。同事業を率いる向井事業部長は、「必要な機能を、必要な規模で、購入しやすい価格で提供するといったクライアント製品の付加価値を明確にする」と、新体制の狙いを語る。クライアント製品をユーザー企業の戦略に対応して迅速に提供できる製品として位置付け、新規顧客の裾野を広げていく。

 同社は、中堅・中小企業向けの製品・サービス戦略「IBM Express ポートフォリオ」を昨年10月6日に打ち出した。その具体策として、「ThinkPad」や「ThinkCentre」などパソコンを対象にビジネス向けに最適な基本仕様を適正な価格と短納期で提供する「IBM Think Expressプログラム」を10月15日からスタートし、同プログラム対象モデルを順次発売している。

 このプログラムはパソコンだけでなく、クライアント製品全般で実施するために、PC&プリンティング事業を設置した。向井事業部長は、「多くの中堅・中小企業は、必要以上の製品スペックとコスト高などにより、ITを活用したビジネス・プロセスの変革が進んでいないのが実情」とみており、「日本IBMのクライアント製品と、パートナー企業のサポート・サービス、ソリューションを加えることで、顧客企業に付加価値を提供できる」としている。また、パートナーがカバーできない需要を掘り起こすために、ウェブやテレセールスによる販売にも注力している。「ウェブやテレセールスにより、顧客が何を求めているのかというデータを蓄積できる」というメリットもあり、直接収集した顧客の声をパートナー支援にもつなげていく考え。