都築電気(都築東吾社長)は、独自に開発した販売管理システムとワークフローエンジンを組み合わせた提案の強化で事業拡大を目指す。これまで、富士通のERP(統合基幹業務システム)など他社製パッケージを主力商材に据えていたが、独自に開発した販売管理とワークフローエンジンを打ち出すことで差別化を図る。

 都築電気が独自に開発した販売管理システムは「コックピットナビ」で、これにワークフローエンジンを組み込んだ企業ポータルシステム「イントラメリット」を連携させることで、顧客企業の活動状況が一覧できる仕組みをつくる。従来の販売管理システムは受発注の数値管理が中心だったが、コックピットナビとイントラメリットの組み合わせによって「数値だけでない“気づき”の情報」(船橋祐次・販売推進部担当部長)をアラートとして表示することで、ビジネスの現状分析および今後の戦略立案に役立てることができるという。

 通常の販売管理システムでは、10個しか在庫がない商品に対して25個の注文があった場合、「在庫の10個が売れた」という情報しか記録に残らないが、コックピットナビでは同時に在庫でカバーできなかった15個を「販売機会損失」として記録に残る。こうした受注・失注の状況を、企業ポータルのイントラメリットを通じて、リアルタイムでユーザーに伝えることで、顧客の市場動向に対する“気づき”を促進させ、ビジネスの実態を、より正確に把握。将来の需要予測にも結びつけられることをメリットとして売り込む。

 また、これまで売り上げ中心の数値管理を、利益への貢献度という尺度でも計るようにすることで、収益性の高い商材を戦略的に拡充する施策を打つことも可能になる。都築電気では、こうした次世代の販売管理システムを「戦略的販売情報システム」と名付け、顧客企業への提案を強化していく方針だ。

 コックピットナビは、昨年12月にプロトタイプが完成し、今年4月に中堅・日用雑貨卸業の顧客が第1号ユーザーとなっている。今後は、イントラメリットのワークフローエンジンをさらに強化し、コックピットナビとの連携を進めることで、より戦略性を強めた販売管理システムへと機能を強化する。都築電気のビジョンと将来の機能拡張性が評価されて導入につながったという。

 販売管理システムは、財務会計システムなど基幹系システムとの連動が欠かせない。だが、現状では、標準で対応しているのは富士通製のERP「グロービアC」だけ。都築電気では今後、富士通以外のベンダーが開発するERPとの連携強化の検討を進める。コックピットナビ単体での売り上げ目標は2007年3月期までの累計で約25億円、納入社数は50社を目指す。コックピットナビの商談がきっかけとなり、関連システムの需要も見込まれるため相乗効果も期待できるという。