【ソウル発】韓国では2008年に実施される総選挙からタッチスクリーン方式の電子投票が本格導入される見込みだ。中央選挙管理委員会は「電子投票制導入ロードマップ」を策定。政府と学校、市民団体、関連業界などが参加する電子投票推進協議体を発足させることにした。

 電子投票が実施されれば、指定投票所まで行かなくてもデパートや駅など、どこでも投票できるようになる。選挙管理委員会が発行したスマートカードを電子投票機に挿入し、自分の選挙区候補者を選択する方式で、当分は既存の紙による投票も並行して行われる。

 選挙管理委員会の関係者は、「90年代からずっと電子投票システムを研究してきた。韓国はITインフラが整っている。電子投票の導入について特に難しい問題はない」と明らかにした。

 電子投票の導入を控え、賛否両論がないわけではない。投票の記録が中央で管理されるサーバーに残れば、秘密投票の原則が損なわれてしまうという点や、ハッキング、代理投票などが議論の対象になっている。

 しかし、電子投票関連ソリューションを提供するIT業界では、技術的な面では大きな問題はないとしている。指紋認識による本人識別と隠匿署名技術などでこのような問題は解決できるという主張だ。この分野で韓国は世界最高水準の技術力を持っており、今すぐ施行しても無理はないという主張もある。

 体の不自由な有権者と海外在住者が自宅で投票できるインターネット投票システムも開発する予定になっている。2012年の総選挙からは、パソコン、PDA(携帯情報端末)、携帯電話機などを利用した「U(ユビキタス)電子投票システム」を取り入れることが決まっている。

 学校や企業など民間の選挙ではすでに電子投票が根づいている。昨年100以上の小中高校で生徒会長の選挙に電子投票が導入された。1-2年以内にほとんどの学校が電子投票を導入すると見られている。企業や団体の選挙にも電子投票システムが続々と導入されている。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)