1月19日、中国のドメイン管理機関である中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)が「第15回中国インターネット発展状況統計報告」を発表した。これによると、2004年12月末までに中国のインターネット人口は9400万人に達した。

 「中国インターネット発展状況統計報告」が最初に発表された97年10月に62万人だった中国のインターネット人口は、約7年間でその151.6倍に増加した。

 ブロードバンド利用者数も増加している。04年7月からの半年間だけで1180万人増加し、現在4280万人。前年同期と比べると、146.0%の増加である。

 このようにインターネット人口が増え続ける一方で、人口の90%以上は、パソコンではなく携帯電話からネットを利用するユーザーであるというのもまた事実である。これらの人がパソコン経由でインターネットを利用しない理由としては、「パソコンやネットがよくわからない」(40.1%)という回答が主流となった。ほかには、「インフラが未整備」(23.1%)、「接続する必要がない」(16.1%)、「接続費用が高い」(10.5%)、「興味がない」(7.2%)などもあがっている。

 これらの人に、インターネットの利用を開始する時期について聞いたところ、「利用するつもりはない」(47.4%)、「わからない」(23.6%)、「1年後以降」(17.4%)という回答が中心。「1か月以内」(2.7%)、「1-3か月以内」(3.3%)、「3-6か月以内」(2.3%)、「6-12か月以内」(3.3%)などの具体的な計画がある人は少数派であった。

 しかし今回の結果について、CNNIC情報サービス部の王恩海主任は、「インターネットが人々の生活にますます浸透している」と強気のコメントをしている。王主任によれば、従来ならば各店舗で受けたサービスを、オンラインショッピングやEラーニング、電子決済など、インターネット上で利用する人が増えている。オンラインショッピングをこの1年間に利用した人は、中国ネチズン(インターネット上の市民)全体の40.4%となった。

 「第15回中国インターネット発展状況統計報告」で実施されたEラーニングと電子決済に関する調査では、Eラーニングを利用する理由(複数回答)は、「自分の好きな時間に学べる」(79.6%)が大部分。このほか「自分のペースで学べる」(63.6%)、「自分に都合の良い場所で学べる」(59.1%)などがあがった。王主任によると、Eラーニングの受容とともに、電子書籍も受け入れられ始めているという。

 また、電子決済について複数回答で利用する理由を聞いたところ、「どこでも決済できるので便利」が75.7%、「時間の節約」が60.1%となった。利用するサイトを選ぶときに最も重視するのは「安全性」(47.5%)が多く、「サービスの多様性」(15.7%)もポイントとなっていることがわかった。

 このほか今回の「中国インターネット発展状況統計報告」からは、人々のネット利用目的に変化の兆しが現われていることがわかった。利用目的として最も多い「情報を得るため」は、03年末の46.2%から減少して39.1%となったのに対し、2番目に多い「娯楽のため」が32.2%(2003年末)から35.7%に増加している。

 これは、04年に爆発的に人気が出たオンラインゲームの影響が考えられる。中国のオンラインゲームユーザーは、現在2633万人を数える。04年の市場規模は24.7億元で、前年と比べて47.9%の拡大となった。

 中国でインターネットは確かに目覚しい発展を遂げている。しかし、はじめにもみたように、中国におけるネット普及率は非常に低い。世界の平均普及率は12.7%であるのに対して、中国におけるインターネットの普及率は7.2%だ。

 しかしこの状況を逆手にとれば、中国のインターネットには未だ大きな発展空間が残されているといえる。上述のような非利用の理由を解決すれば、今後もインターネット人口の増加が期待できよう。(サーチナ・中村彩)