グラフィックス系ソフトウェアベンダーのイーフロンティア(安藤健一社長)はこのほど、中国の清華大学美術学院(北京市)と共同で、同学院内に3次元(3D)CGのプログラム開発や人材育成などを行う「3DCG研究室」を開設した。「日本のソフトベンダーが中国の大学に研究拠点を設置するのは初めて」(安藤社長)という。同研究室では、同社の3DCGソフト「Shade(シェード)」と3Dキャラクタ作成ソフト「POSER(ポーザー)」の研究を中心に進め、中国国内や世界に向け3DCGソフトを工業製品、携帯電話、建築など各種産業へ広く応用していくことを目指す。

 同研究室には、イーフロンティアが開設・研究資金を提供し、同社から澤宗昭・Shade開発部長が主任研究員として着任予定。同学院内外の研究者を結集して50-100人規模の研究拠点にする計画だ。まずは、シェードやポーザーの技術研究やプログラム開発、人材育成、CG制作、製品の中国語へのローカライズなどを行う。

 清華大学は、国内外のソフトベンダーの誘致に積極的で、マイクロソフトやサン・マイクロシステムズなどが研究所を開設しているが、日本の中堅ソフトベンダーを誘致するのは異例だ。これについて、同学院の早乙女晃一・特聘顧問事務局長は、「シェードのユーザーは中国内に1万5000人いるが、3DCGの技術力、普及は他の先進国に比べ遅れている。使い勝手や技術力が高いイーフロンティアのソフトが中国や世界で優位に立てると判断した」と、研究室を開設した理由を説明している。