京セラコミュニケーションシステム(KCCS、森田直行社長)は、情報セキュリティ事業拡大に向け、セキュリティ対策専門のコンサルタントの育成を強化する。情報セキュリティ事業拡大には、上流工程のコンサルティングサービスが重要と判断。今年度(2006年3月期)中に現在の2倍にあたる10人以上のセキュリティコンサルタントを育成する。

 情報セキュリティ対策では、「個人情報保護法」の完全施行に加え、「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)適合性評価制度」と「プライバシーマーク(Pマーク)」の普及により、情報システムやネットワークの技術的対策だけでなく、法制度への対応や、社内体制および社員の業務管理なども強化する必要が出てきている。

 このような状況のなかでのセキュリティビジネス拡大について、黒瀬善仁・取締役IPサービス事業本部長兼ネットワークインテグレーション事業部長は、「情報セキュリティ対策を総合的に提案するためのコンサルタントが不足している」と判断。提案力・解決力強化のため、セキュリティに特化し総合的なセキュリティ知識を身に付けたコンサルタントの育成に力を入れることにした。

 今年度中に現在の2倍にあたる10人以上までセキュリティコンサルタントを増やし、セキュリティ事業拡大に弾みをつける考えだ。コンサルタントには、「個人情報保護法」の法律知識のほか、「ISMS適合性評価制度」認証やPマーク取得支援なども手がけられるようにする。

 黒瀬取締役は、「これまでのセキュリティ対策とは違い、ITの知識だけでは顧客の要望を満たすことはできなくなっている」とニーズが多岐にわたっていることを指摘。そのうえで、「ITの技術的な知識だけでなく、法制度や社内マネジメント手法なども身に付けた人材がセキュリティビジネスには必要」と、コンサルタントの必要性を強調し、今後セキュリティ専門コンサルタントの育成を急ぐ考えを示す。

 コンサルタント育成のほか、セキュリティビジネスの強化ポイントとして、製品・サービスでは、個人認証やセキュリティポリシーに反するコンピュータをネットワークから遮断する「検疫ネットワーク」関連の商材を強化する。

 また、情報システムを監査するためのシステムも他社に先駆けて展開しており、このほどの監査ソリューションについて米エコラと日本市場における独占販売代理店契約を結んだ。コンサルタントの充実と新ジャンルの商品・サービスの拡販により、KCCSでは今年度のセキュリティビジネスで、売上高12億-13億円の確保を目指す。