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NEC “持ち出させない”ソフト「InfoCage」の拡販に自信 今年度は10億円を見込む
2005/11/07 12:44
週刊BCN 2005年11月07日vol.1112掲載
──「インフォケイジ」は情報漏えい対策ソフト市場参入が遅れた印象を受けるが。
確かにその通りだが、巻き返せる自信はある。インフォケイジの中核ソフト「持ち出し制御」は、他社とは違うコンセプトを持つ。このコンセプトが受け入れられ始めているからだ。
他社製品では、機密情報の編集を許可された担当者は、パソコンに持ち出すこと(コピー)が可能だ。だが、当社の「持ち出し制御」では機密文書は編集をセキュアなサーバーのなかですべて行うように設定しており、持ち出すことができない。以前は「不便だ」との声が多かったが、シンクライアントが関心を集めているなど、“持ち出せない”という考えが有効であることが浸透してきた。“完璧”に持ち出させないというNECの独自コンセプトが活きる環境になった。
──「持ち出し制御」では、顧客の情報管理体制まで踏み込んだコンサルも必要になる。
コンサルティングサービスを提供できるパートナーを増やす計画だ。現在は3社程この領域でコンサルティングを提供できるパートナーがいるが、これを早急に5社に増やす。この5社を中心に導入を進め、いくつかのモデルケースや成功事例を作り、その後、幅広くパートナーに伝えていくことで、導入の困難さを解消させる。
──SMB(中堅・中小企業)開拓は。
中小企業は、ショップでビジネスパソコンを買うケースが多い。1つの販路として家電量販店やパソコンショップなどの法人コーナーが有効的だ。ショップでは法人向けパソコンを販売しており、インフォケイジをバンドル提供する施策を始める。「持ち出し制御」をバンドルすることは無理だが、他のラインアップの暗号化やメディアへのコピー制御ソフトなどは使いやすいため、バンドルしやすい。すでに数社の家電量販店と交渉を進めている。
──情報漏えい対策製品市場をどうみているか。
大手も中小企業も関係なく、ニーズは依然大きい。「個人情報保護法」完全施行直後の4-5月は冷え込んだが、6月以降は持ち直し、その後も強いニーズは続いている。後発であることは否めないが、まだまだチャンスは大きく、十分巻き返せる。
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