悪質なキーワード広告防止が目的

 韓国の大手ポータルサイトが人気検索キーワードランキングを商業的に悪用していることをこれ以上見逃せないと、政府が介入を決めた。

 情報通信部は7月30日、ポータルの社会的責任を明確にするため、検索キーワードランキング悪用の規制を主な案件とする「情報通信網法改正案」を推進することを明らかにした。 

 情報通信部が発表した改正案によると、コンピュータプログラムを使ったり集団的にインターネットにキーワードを入力することで検索キーワードランキングを人為的に変えることを禁止し、違反した場合には罰金3000万ウォン(約420万円)を課す。これに伴い、商業的な目的で検索キーワードを人為的に変え、ネットユーザーの好奇心をあおって広告サイトを検索するよう誘導するといった行為は規制対象になる。

 韓国では2006年末現在、70%を超える国民が1日に1回以上、3大ポータル(NAVER、DAUM、NATE)を利用していて、これらのトラフィックは全インターネットの32%を占めている。ポータルは「インターネットの恐竜」とまで呼ばれている。1兆2000億ウォン規模のデジタルコンテンツがポータルを経由して販売されていて、インターネット広告が全広告市場の12.4%を占めるなど、ポータルはどんどん大きな力を持つようになってきた。したがって、当然、社会的責任も負わなければならないというのが情報通信部の主張である。 

 1日1300万人が利用する韓国最大ポータル「NAVER」はどこよりも人気検索キーワードマーケティングを活発に展開している。新しく発売される映画やゲームを宣伝するため、多くの企業はローコストで広告効果が大きいポータルの検索広告を利用している。特に人気検索キーワードの上位に製品名やブランドを表示したり、検索キーワード入力スペースに「○○を検索するとイベントに応募できます」といった「ブランド検索」の売り上げは検索広告のなかでも最も大きな割合を占めている。

 韓国インターネット広告審議機構は7月からインターネット広告審議を始めている。過剰な検索広告は注意し、ポータルに自制するよう働きかけている。

 例えば、ショッピングモールを運営している事業者が「プロモーション業者」と呼ばれる一部イベント会社や広告代理店にお金を払い、ショッピングモールと関連のある検索キーワードを何百万回も入力するようプログラムを使い、検索キーワードランキングの上位に登場させ、いかにもショッピングモールが話題になっているようにみせかける行為は取り締まりの対象になる。

 情報通信部はこのような「プロモーション業者」の検索キーワード操作手法もますます巧みになっているため、取り締まりが難しいという見方もあると認めているが、法的根拠をつくって根絶させると意欲的である。

 法改正案は8月1日の公聴会と関係部署協議を経て、国会に上程される予定だ。
 趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)