ビジネス領域拡大の足がかりに

 SIとNIの両事業を手がける日商エレクトロニクス(辻孝夫社長)は、組織を横断する部隊の設置を検討する。組織の連携強化で新しい事業への着手を模索。これまでとは全く異なった事業を手がけるのではなく、既存事業領域の拡大を図るのが狙いだ。

 日商エレクトロニクスは、今年度(2008年3月期)が中期経営計画の最終年度。売上高850億円、経常利益40億円を計画していたが、売上高は580億円、経常利益は30億円にとどまる見通しだ。

 辻社長は、「計画当初から、思い切った数字を掲げていたことは認識していた。ただ、計画値には届かない見込みであるものの、社員の業績を伸ばすという意識は高まった」としている。08年度は無理な目標は立てない予定だが、「やはり業績は伸ばさなければならない。そこで、組織横断で事業拡大できる基盤を整えていきたい」と、新組織設置の検討に踏み出した。まだ具体的にどのような組織を設置するかは明らかにしていないものの、「既存ビジネスのノウハウを生かし、新しい事業領域に参入できるような体制を敷く」としている。

 現在の組織は、エンタープライズ事業本部、サービスプロバイダ事業本部、金融・BPM事業本部、エレクトロニクス事業本部などマーケット別に分類したものになっている。各本部による独立採算制を採用していることから、「各事業で利益をきちんと確保している」という。しかし、事業本部間の連携が希薄になりつつあるのも事実。「本来ならば、ほかの事業本部に任せれば獲得できた案件を見逃すというビジネス機会を損失するケースもあった」という。新組織には各事業本部の窓口として、さまざまな案件をコントロールする機能も持たせたい考えだ。

 また、SIとNIの両業界で再編が進むなか、同社のビジネスはサーバーの販売からネットワークの構築までを網羅している。SIとNIの融合が注目されつつあるなか、自社の強みを最大限に発揮することで他社との差別化を図る狙いもあるようだ。