レッドハット(廣川裕司社長)は、ミドルウェア「JBoss」事業を加速させる。顧客数を1年間で現在の50社から500社まで拡大させる計画を立て、達成のために社長直轄の専門組織「JBoss事業推進本部」を20人体制で設置。「JBoss」を活用したシステムの動作検証施設「JBossソリューションセンター」も設けて体制を整備した。そのうえで、中核商品となるSOA(サービス指向アーキテクチャ)型システム構築ミドルウェアを3月上旬に出荷開始する。販売・構築パートナー企業数は現在の5社に対し、20社まで増やす計画だ。ミドルウェア事業を一気に拡大させ、Linuxディストリビュータからの脱皮を図る。

 レッドハットはLinux市場で約70%のシェアを握るLinuxディストリビュータ最大手。親会社の米レッドハットが2006年6月にJBossを買収したことで、日本法人もミドルウェア分野に進出した。07年5月には業務システム構築を支援するためのミドルウェア「JBoss Enterprise Middleware」を国内で発売したが、依然LinuxOSの「RedHat Enterprise Linux」関連の売上比率が高く、ミドルウェアが業績向上に大きく貢献する構造にはなっていない。

 今年2月に日本法人トップに就いた廣川社長は、経営目標として業容を現在の2倍に拡大させる計画を立て、成長の余地が大きいミドルウェア事業を強化することにした。

 2月下旬に発売した戦略商品「JBoss Enterprise SOA Platform」は、SOA基盤構築に必要なミドルウェア「ESB」と「BPM」「Rule」を集めたOSSのソフト群。年額利用制で価格は210万6000円からとした。廣川社長は、「SOAが普及しないのは、接続性の乏しさと価格、そしてブラックボックス化された仕様にある。今回の新商品はその課題をすべて解決する革命的なモデルだ」と、自信を示している。