大塚商会(大塚裕司社長)は、日本HPのストレージ「EVA(エンタープライズ・バーチャル・アレイ)」の拡販に向け、SANソリューションが体感できる「EVAコミュニケーションセンター」を設置した。SMB(中堅・中小企業)に対してEVAを拡販していくのが最大の狙いだ。

 このほど設置した「EVAコミュニケーションセンター」は、SMBに対し、デモを交えながらSANを分かりやすく説明する施設。ディスク容量不足など日常管理で実際に起こりうる事態に応じたサーバー運用や、データバックアップなどのデモンストレーションを複数用意している。センター来訪企業は、マウントやオンライン容量拡張など6種類の実演メニューから自由に選択し、1メニューあたり10-15分の短時間でデモを体験できる。

 センターを設置した理由について、大塚商会の中本明彦・マーケティング本部テクニカルプロモーション部ハードプロモーショングループ課長は「大企業がユーザーになるケースの多かったSANを、SMBでも導入したいという機運が高まっている。しかし、導入の障壁が高いと意識しているのも事実だ。EVAを活用すれば、簡単にSAN環境を実現できることを訴えていくため」としている。また、日本HPが東京・市ヶ谷の本社でEVAに関するセミナーを複数開催しており、各セミナーが早い段階で満席になっていることもセンター設置を後押しする要因。「気軽にSANを理解してもらうことで、さらに導入意欲を促進させる」考えだ。

 従来、大企業でSANのニーズが高かったことから、EVAを導入するユーザーも大企業が中心だった。そのため、日本HPのEVA販売は直販がほとんどを占める。

 今回、大塚商会がセンター設置によりSMBの新規開拓にコミットしたことは、日本HPにとって「ビジネスモデルを強化する点で非常に大きなこと」(日本HPの菅澤由恭・テクノロジーソリューション営業統括ストレージワークス営業本部第二営業部担当)という。大塚商会とパートナーシップを深めたことで、EVAのSMB向けビジネスが確立しつつあることから、「SANスイッチをストレージ機器に搭載した製品の発売など、リーズナブルな価格帯のモデルも数多く揃えていく」(橋野利休・テクニカルセールスサポート統括本部ストレージソリューション本部ストレージソリューション推進第二部シニアITスペシャリスト)方針だ。

 大塚商会では、2010年にEVA販売台数を年間300台規模まで引き上げたい意向を示している。最近では、大企業に限らずSMBでもデータ容量が増加し、効率的な管理を行うことが業務を遂行するうえで必須となりつつある。そういった点では、SANをSMB向けに普及させることは、大きなビジネスチャンスにつながる可能性が高い。