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サイバーリンク 家電の相互接続仕様「DLNA」を普及 ソフトとサービス、キラーコンテンツに

2008/10/20 21:10

週刊BCN 2008年10月20日vol.1256掲載

 サイバーリンク(尾藤伸一社長)は、AV機器やパソコン、情報家電をホームネットワークを活用して相互接続し、コンテンツを利用するための統一技術仕様である「DLNA(デジタル リビング ネットワーク アライアンス)」の普及に力をいれている。

 「DLNA」には、ソニー、パナソニックなど大手電機メーカーが参加。同社は高いシェアを誇るDVD再生ソフトを持つ一方で、こうしたホームネットワークを利用してコンテンツを楽しむソフトをOEM供給している。

 DLNAに準拠した最新版「Cyberlink MediaServer 2.0」はホームネットワーク上の動画や写真などを共有できるサーバーソフトだ。またマルチメディアプレーヤーである「SoftDMA2.0」は多様なコンテンツをホームネットワークを介して、ダウンロードできる。ホームネットワーク内PCならば、どこにいてもコンテンツを楽しむことができる。また、これらを組み合わせると、コンテンツの品質を自動的に調節する「Quality of Service」機能が稼働する。著作権を保護するDTCP-IPにも対応している。

 こうしたソフトのほか、もう一つのアプローチとして、「Cyberlink Live」を提供している。これは、PC内のテレビ番組、写真、動画やウェブカメラの映像といったマルチメディアコンテンツをインターネット上で共有し、視聴や編集などを行うことができるというものだ。サービスプランは無料の「Live Basic」、有料サービスの「Live Premium」の2種類。このサービスを使えば、リソースの少ないウルトラモバイルPC、スマートフォンなどでもコンテンツを楽しむことができる。

 同社の尾藤社長は「まずは、何ができるか、ということを体現することが重要。携帯端末など、DLNA対応のクライアントは今後も増えてくる。ソフトとサービスをDLNAの一つのキラーコンテンツにしていきたい」と話した。

 日本の家電はユーザーからの要求が厳しいとされているが、DLNAを育てれば、「価格競争から脱却するための付加価値をつけられるのではないか」(同氏)としている。
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