マイクロソフト(樋口泰行社長)は、社会貢献活動の一環として、新たなITベンチャー育成支援施策「Microsoft BizSpark」を立案し11月下旬に開始した。ITベンチャーに対し、マイクロソフトのサーバー系ソフトを無償提供するほか、協力会社を通じて経営・販売戦略立案をサポートする内容も盛り込んだ。約5年前からITベンチャー支援に力を注いでいるなか、新プランを推進することでサポート内容を手厚くし、日本のITベンチャーの底上げを図る。

 新施策の支援内容は、マイクロソフトがITベンチャーに対し、ソフト開発に必要なサーバー向けソフトや開発ツール、ホスティング用途のライセンスを3年間無償提供する。主な無償提供製品は「Windows Server」や「SQL Server」「System Center」「Office SharePoint」など。

 販売網構築および財務面でもサポートする。「ネットワークパートナー」と呼ぶITベンダーや投資会社などを組織し、それらのパートナーが販売戦略立案をサポートするほか、経営アドバイスなども手がけ、ITベンチャーの事業立ち上げを支援する。ネットワークパートナーはKDDIやGMOホスティング&セキュリティ、モバイル・インターネットキャピタル、埼玉県創業・ベンチャー支援センターなど6社・団体。今後「順次パートナーを増やす」(長井伸明・デベロッパー&プラットフォーム統括本部シニアマネージャ)計画だ。

 対象は、ソフト開発・販売やそれを用いたサービスを事業とするベンチャー企業で、創業3年未満および年商が1億2000万円に満たないことが条件。支援する企業数の上限は設けていない。

 加治佐俊一・業務執行役員CTOは、「経済環境はかなり厳しい。だが、こんな時こそ若い企業のイノベーションが重要になる。予算を削ることなくベンチャー支援には力を入れる」と強調。景況感に左右されずに、社会貢献活動の継続を約束した。長井シニアマネージャは、「ネットビジネスは場所を選ばない。今回のプログラムは、首都圏だけでなく地方のベンチャーにも使ってもらい、地方活性化にもつなげたい」と説明している。

 マイクロソフトは、2003年頃からITベンチャー育成支援策を開始しており、優秀なITベンチャーを選定し表彰する「Microsoft Innovation Award」や、地方自治体と連携して各地域のITベンチャーを支援する「マイクロソフト ITベンチャー支援プログラム」などを推進してきた。地方自治体とは秋田県や徳島県、鳥取県、北九州市など合計11の自治体と連携している。