アンチウイルス、スパムフィルターなどメッセージング・セキュリティ製品を開発する米クラウドマークは、日本法人を2009年度の第2四半期に設立する予定。このほど同じくメールセキュリティ関連のソリューションを販売するセンドメールの元社長、小島國照氏が代表として就任した。同社は今後、強みを持っているISPへの提供だけでなく、一般企業に向けた導入を加速させるため、パートナーを拡充する。また、パートナーへの技術情報や販売支援施策なども強化する考えだ。

 同社の製品はパートナーを通じて、国内大手のISPに導入されている。現在、パートナーはセンドメールのほか、住商情報システム、トランスウエア、富士ゼロックスなど5~6社あるが、「販売力のあるパートナーを中心として、現状の倍までは数を増やしていきたい」(小島代表)としている。今後は、すでに世界的にも導入実績のあるISPのほか、企業ユーザーへの拡販施策も進めたい考え。

 これまで、パートナーのなかでもセンドメールの日本法人とクラウドマーク本社はOEMパートナーの枠を超えた個人的なつながりがあったため、どのパートナーよりも早く情報を手に入れ、迅速なサポート体制を敷くことができた。だが「すべてのクラウドマーク製品を売っているというわけではない。両社はパートナーであり、競合でもある。メッセージングの技術が進展するにつれ、クラウドマーク製品のテクノロジーも広範になっていることからプロモート策を強化する必要があった」(小島社長)。

 法人自体は第2四半期の設立を目指しているが、すでにビジネスを開始しており、各パートナーにより迅速な技術情報の提供を行っていくほか、海外の成功事例の共有も含めた、セールス支援情報も積極的に伝えていく。さらにパートナーが他の会社と協業して販売するといった新ビジネス開発の支援なども行っていきたいとしている。クラウドマーク全社の売上高のうち、最終的には10%強ほどを日本市場から売り上げたい考えだ。

 同社の技術の強みは世界各国のサービスプロバイダ(ISPのような)の不正使用対策チーム、システム管理者、ハニーポット(おとり手法)やユーザーの評価に基づく、コラボレーション型スパムフィルタエンジンにより、フィルタの精度を上げている点だ。「ユーザーからのフィードバックは早ければ秒単位でデータベースに反映されるため、ベンダー独自製品に比べ誤検知率が低い」のが特徴。(鍋島蓉子)