リモート監視サービスを軸に展開

 東芝グループで保守サービスに強い東芝ITサービス(石橋英次社長)は、運用サービス事業の売上高を3年後に昨年度(2009年3月期)に比べて50%伸ばす。中長期的に成長が見込める運用サービスを強化することで全体の業績を押し上げる。今年度期首に運用サービス事業に特化した専門組織を設けて体制を強化。親会社の東芝ソリューションや地方SIerと連携することで、営業網を整備して達成を目指す。

 東芝ITサービスでは、ユーザー企業が保有する情報システムの保守サービス事業が売上高の過半を占めている。力を入れようとしている運用サービスについては、現時点での売上高は小さいものの、今後の需要が見込める有望なサービス分野。「市場全体の年平均成長率は10%ほどある」(高阪敬史・マネジメントサービス部長)とみており、中期的な強化事業として位置づけた。3年後の2011年度には、売上高を08年度比で「最低でも50%増やし、全売上高に占める運用サービスの比率を5ポイント上昇させて、25%にする」(高阪部長)計画を立てた。

 高阪部長は、今年度期首に親会社の東芝ソリューションから移籍。直後、組織を再編した。それ以前は各部門に横断的に配置されていた運用サービスの人員を集約し、専門組織「マネジメントサービス部」を約500人体制(契約社員含む)で設置。技術や営業など職種に関係なく、運用サービスに特化した人員をまとめることで、サービス品質向上や付加価値の創出を狙う。

 同社の運用サービスメニューは主に4種類で、「SafeSmile」のブランド名でPR・販売している。(1)ユーザー企業保有の情報システムを遠隔地からネットワークを通じて監視するサービス(2)ヘルプデスク(3)システムを預かって運用するサービス(4)専門スタッフが顧客先に常駐してシステムを運用するサービス──をラインアップ。なかでも遠隔地からの監視サービスは、ユーザー企業のニーズが強く、常駐型サービスよりも利益率が高いため、強化分野とする。

 営業網の整備では、他社との協業による顧客開拓を図る。システムの企画・設計と構築に強い東芝ソリューションと緊密に連携することで、同社がシステムを構築後、その運用業務を東芝ITサービスが請け負う体制を敷く考え。また、同様の仕組みを地方の中堅・中小企業(SMB)をターゲットにするSIerとともに構築する考えで、アライアンス先の選定・交渉を全国で進める。(木村剛士)