富山市に本社を構えるSIerの日本オープンシステムズ(JOPS、大蔵政明社長)は、事業ポートフォリオの再編を急ピッチで進める。ウェブアプリケーションの認証、課金の仕組みなどの強みを生かした事業を拡大させる一方、携帯電話や情報家電、カーナビなどのシステム検証サービスは、需要の減退から一時的に縮小させる。隣国・中国の提携会社を通じた現地市場の開拓にも取り組む。

大蔵政明社長
 JOPSの2009年3月期の業績は、システム検証サービスが好調だったことなどから増収増益で推移。しかし、長引く不況で製造業ユーザーが、システム検証をコストの安い海外に移管するなどの動きが広がり、2010年3月期における検証サービス事業は不調だった。同社では、かねてから強みとしてきたウェブアプリケーションの受注拡大に注力し、今年1月には、同社がシステム開発を担当した地元有力紙・北日本新聞社のウェブ版「webun(ウェブン)」がオープン。有料のウェブ新聞であることから、「認証や課金の仕組みは、当社の強みを存分に生かせた」(大蔵社長)と話す。ウェブ系のアプリケーション開発は、全国的に根強い需要があることから、「大口の需要が期待できる首都圏での営業体制を強化する」方針。

 また、国内のソフト開発需要が伸び悩む一方で、中国のIT市場は順調に拡大。このため、昨年末まで日本からのオフショア開発がメインだった中国・上海の関連会社から、JOPSの資本を引き揚げた。「日本の資本が入っているよりも、完全に現地企業として活躍したほうが中国市場を開拓しやすい」と判断したのがその理由だ。今後は協力関係を強化することで、粘り強く中国市場でのビジネス拡大の可能性を探っていく。(安藤章司)

日本オープンシステムズがシステム開発を担当した北日本新聞社のウェブ版「webun」の画面イメージ